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 診療科・中央部門のご案内

産科・婦人科

写真:産科・婦人科スタッフ

診療内容

産科・婦人科では、『県内でお産難民、がん難民をつくらない』をモットーとして、県内唯一の大学病院として地域の患者様に安心して受診していただき、且つ最高レベルの産婦人科医療を常に安全に提供できるよう、スタッフ一同努力しております。重症から軽症まで全ての患者様に医学的根拠に基づいた医療(EBM)のインフォームドコンセントを徹底し、患者医師間の信頼関係を大切にしています。

産科では和歌山県内では唯一の『総合周産期母子医療センター』の指定を受けており、母体胎児集中治療室(MFICU)および新生児集中治療室(NICU)を併設し、妊娠22週から30週未満の早産、ハイリスク合併症妊娠、分娩時の大量出血や産科救急疾患などあらゆる母体搬送、新生児搬送に小児科と協力して24時間体制で対応しています。遠方からの緊急搬送の依頼に対しては、当科の医師が同乗してドクターヘリによる母体搬送もおこなっています。県内のお産を扱う病院の減少もあり、当院での分娩数は約500件ありますが、地域の要請に答えるために県内にお住まいの方の正常分娩も可能な限り受け入れるようにしています。

診療のもう1つの柱は婦人科がんの治療です。当院は県のがん診療連携拠点病院に認定されており、婦人科においても和歌山県のがんセンター的役割を果たす使命があると認識しています。受診された全ての婦人科がんの患者様の受け入れ可能な体制を婦人科腫瘍専門医4名が中心に整えています。子宮頸がんに関しては広汎子宮全摘手術の症例も多く、安全確実な術式を確立しております。また手術をしないで放射線と抗がん剤を同時に投与する同時化学放射線療法も放射線科と連携を密にしておこなっており、良好な治療成績を得ています。最近では若い子宮頸がんの患者様の受診が増加しており、初期がんや前がん病変に対しては子宮を温存するレーザー円錐切除をおこなっています。また、子宮体がんや卵巣がんに対する根治手術や化学療法も多数施行しています。一方がん以外の良性婦人科疾患(卵巣嚢腫、子宮筋腫、子宮内膜症など)に対する腹腔鏡手術や子宮鏡下手術、子宮脱に対する根治手術などもおこなっています。

また、産科・婦人科教授は胞状奇胎妊娠や胎盤の細胞から発生する悪性腫瘍である絨毛がんなどの絨毛性疾患全般の管理や治療のエキスパートとして多数の症例を経験してきておりますので、この病気に関するご心配のある方はぜひ受診してご相談ください。

専門分野

妊婦健診、正常分娩、流早産、合併症妊娠、子宮筋腫、子宮内膜症、骨盤外科、子宮脱、がん

関連リンク

スタッフ紹介(2022年10月現在)

役職 氏名 専門分野 学会認定
教授 井箟 一彦 婦人科腫瘍の治療
婦人科癌手術
絨毛性疾患の治療
日本産科婦人科学会専門医・指導医
母体保護法指定医
日本婦人科腫瘍学会専門医・指導医
日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
准教授
(総合周産期母子医療センター)
南 佐和子 婦人科内分泌疾患の治療
胎児疾患の管理
周産期疾患の治療

日本産科婦人科学会専門医・指導医
母体保護法指定医
日本婦人科腫瘍学会専門医・指導医
日本内分泌代謝科専門医・指導医
日本周産期新生児医学会 母体・胎児専門医・指導医
臨床遺伝専門医・指導医
J-CIMELS Basicコースインストラクター
女性ヘルスケア暫定指導医認定・専門医

准教授
(総合周産期医療支援講座)
八木 重孝 周産期疾患の治療
産科超音波検査
婦人科疾患の治療
日本産科婦人科学会専門医・指導医
日本周産期新生児医学会 母体・胎児専門医
日本婦人科腫瘍学会専門医
母体保護法指定医
講師 馬渕 泰士 婦人科腫瘍の治療
周産期疾患の治療

日本産科婦人科学会専門医・指導医
母体保護法指定医
日本婦人科腫瘍学会専門医・指導医
日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
和歌山悪性腫瘍研究会幹事
遺伝性腫瘍コーディネーター
遺伝性腫瘍専門医
Certificate of da Vinci system training as a console surgeon

助教
(周産期医療
支援学講座)
太田 菜美 周産期疾患の治療
婦人科疾患の治療
日本産科婦人科学会専門医・指導医
母体保護法指定医
日本周産期新生児医学会 母体・胎児専門医
臨床遺伝専門医
助教 堀内 優子 周産期疾患の治療 婦人科疾患の治療 日本産科婦人科学会専門医・指導医
母体保護法指定医
日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
助教
(周産期医療
支援学講座)
溝口 美佳 周産期疾患の治療
婦人科疾患の治療

日本産科婦人科学会専門医・指導医
母体保護法指定医
日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
日本周産期新生児医学会母体・胎児専門医
J-CIMELS Basicコースインストラクター
臨床遺伝専門医
妊娠と薬情報研究会 認定Expert

助教
(総合周産期母子医療センター)
南條 佐輝子 周産期疾患の治療
婦人科疾患の治療
日本産科婦人科学会専門医・指導医
母体保護法指定医
日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
日本妊娠高血圧学会学術幹事
日本周産期新生児医学会母体・胎児専門医
助教 八幡 環

周産期疾患治療
婦人科疾患治療

日本産科婦人科学会専門医・指導医
J-CIMELS Basicコースインストラクター
Certificate of da Vinci system training as a console surgeon
日本がん治療認定医機構がん治療認定医
日本産科婦人科内視鏡学会腹腔鏡技術認定医
日本内視鏡外科学会技術認定 産科婦人科
日本ロボット外科学会専門医(国内B級)
ALSOキャンディデイト
日本婦人科腫瘍学会専門医
助教 岩橋 尚幸 周産期疾患の治療
婦人科疾患の治療
日本産科婦人科学会専門医・指導医
日本がん治療認定医機構 がん治療認定医

学内助教

佐藤 あゆみ 周産期疾患の治療
婦人科疾患の治療
日本産科婦人科学会専門医

学内助教

重根 光 周産期疾患の治療
婦人科疾患の治療
日本産科婦人科学会専門医
学内助教 堂前 有紀 周産期疾患の治療
婦人科疾患の治療
日本産科婦人科学会専門医
学内助教 武田 真一郎 周産期疾患の治療
婦人科疾患の治療
 
学内助教
(大学院生)
藤野 めぐみ 周産期疾患の治療
婦人科疾患の治療
 

学内助教
(後期研修医)

高橋 京香 周産期疾患の治療
婦人科疾患の治療
 

学内助教
(後期研修医)

田中 惇也 周産期疾患の治療
婦人科疾患の治療
 
博士研究員 城 道久    
博士研究員 小林 彩    
博士研究員 山本 円    
博士研究員 野口 智子    
博士研究員 松川 仁登美    
大学院生 平山 純也    

おしらせ

近年、和歌山県医療圏(和歌山市、海南市、紀美野町)では、お産を扱う施設が減少し、それに伴って各分娩取り扱い施設での分娩数が急激に多くなっています。

和歌山県立医科大学附属病院総合周産期母子医療センター(以下、「総合周産期センター」といいます。)は重症の妊婦さんや胎児および新生児の集中的な管理を行う施設として和歌山県に認可されましたが、近年の当院での分娩数の増加により満床になることが多く、現状では緊急の母体搬送(診療所や病院からの緊急紹介をうける)に対応できない事態が起こりかねません。

そこで、和歌山医療圏域では周産期医療ネットワーク協議会を設置しさまざまな周産期(お産にまつわる)の問題を検討しました。

その結果、総合周産期センターが重症の方々をスムーズに受け入れるため、和歌山県外にお住まいの方で正常に経過している妊婦さんの分娩を、総合周産期センター以外の施設で行っていただくことになりました。今後、県外在住の方の診察・分娩につきましては和歌山周産期情報センターで和歌山医療圏域内の他の分娩取り扱い施設をご案内させていただくことになります。
総合周産期センターの特殊性を鑑み、ご理解、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

平成20年3月17日
和歌山周産期医療ネットワーク協議

特殊外来での診療内容

産科・婦人科は、思春期から老齢期までのすべての女性の健康を守るため、専門医が豊富な経験のもと、最先端の高度医療を提供しています。

妊婦さんに対しては、その分娩前の管理においても助産師も積極的にかかわり、妊婦さんの大きな支えとなっています。また当院には、総合周産期母子医療センターが併設されており、合併症を有するハイリスクの妊婦さんには周産期部の小児科医師、また全科の医師と連携し母児ともに最高の医療が受けられるよう配慮しています。

初めて来院される患者さんには、まず月曜日から金曜日まで毎日開かれている初診外来を受診していただき、そこで各専門医師(特殊外来)に振り分けさせていただきます。

年令に関係なく、女性にとって産婦人科を受診することは大きな抵抗を感じられる方が多いのは事実です。当科では経験豊富な女性医師が、月曜日、火曜日、水曜日、金曜日に外来診療を行っております。女性医師の診察を御希望の方は受付で女性医師希望の旨をお申し出いただければ、女性医師外来にお回し致します。

  1. 更年期、老年期外来
    更年期から老年期までの婦人の健康を守る外来です。更年期障害から骨粗鬆症等を扱っています。
  2. 子宮内膜症外来
    手術療法、薬物療法、漢方療法などあらゆる手段を用いて治療しています。
  3. 漢方外来
    個々の患者様の病態や症状に応じて、専門家が漢方療法と西洋医学的治療法のいずれが適しているかを検討し、各患者に最も適切な治療法を選択しています。
  4. 子宮鏡外来
    子宮鏡を用いて通常の検査では見落としやすい子宮内の異常を直接的に調べる検査を行う外来です。

分娩数、婦人科症例数、手術数

1)分娩数

  2014年 2015年 2016年 2017年 2018年 2019年 2020年
分娩数 677 613 588 503 453 445 474
多胎数 28 16 29 32 13 24 19
出生数 706 629 617 537 466 470 494

2)婦人科症例数(悪性)

  2014年 2015年 2016年 2017年 2018年 2019年 2020年
子宮頸癌 51 55 51 42 30 42 46
子宮体癌 25 39 30 31 37 41 34
卵巣癌 15 21 29 21 36 27 24
外陰癌 1 1 1 0 1 3 3
卵管癌 1 1 0 0 0 0 0
腟癌 0 1 2 1 1 1 0
絨毛性疾患 5 2 5 2 2 1 0
98 120 118 97 107 115 107

3)2020年度 手術数

腹式手術  
  広汎性子宮全摘術 4
  準広汎性子宮全摘術 1
  腹式単純子宮全摘術 58
  腹式付属器摘出術 25
  腹式卵巣腫瘍摘出術 13
  腹式子宮筋腫核出術 8
  骨盤内リンパ節郭清術 8
  大網切除術 12
  試験開腹術 3
  子宮外妊娠手術(開腹) 0
膣式手術  
  円錐切除術 40
  腟式子宮全摘術 7
  腟式会陰形成術 7
  腟式子宮筋腫核出術 0
  外陰切除術 0
腹腔鏡手術  
  腹腔鏡下付属器摘出術 30
  腹腔鏡下卵巣腫瘍摘出術 10
  腹腔鏡下癒着剥離術 0
  子宮外妊娠手術(腹腔鏡下) 8
子宮鏡手術  
  子宮鏡下筋腫核出術 7
  子宮鏡下子宮内膜ポリープ摘出術 4
産科手術  
  帝王切開術 146
  子宮頸管縫縮術 16
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