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病院のご案内

病院長挨拶

院長写真

患者さん視点で地域に届ける安全で質の高い先進医療

 和歌山県立医科大学附属病院は、『特定機能病院』の承認を受けた県内唯一の大学病院で、(1)高度な先進医療を提供、(2)優秀で使命感に満ちた医療人の育成、(3)高度医療技術の開発・評価、という大きな役割を担っています。

 当院は、病床数800床、27診療科と28中央部門を擁し、あらゆる分野の疾患に対して総合的かつ高度な診療ができる体制を整えています。先進医療の一つとして、平成24年から手術支援ロボットの『ダヴィンチ』を導入し、前立腺がんや腎がんに対して小さい切開で精度の高い手術を行ってきました。そして、平成29年12月からは、最新の『ダヴィンチXi』と『ダヴィンチSi』の2台の手術支援ロボットを新規導入し、前立腺や腎に加えて、膀胱や胃・直腸及び肺の手術にも応用し、患者さんにとって低侵襲な“やさしい”手術を実践しています。

 また、当院は平成30年4月に「がんゲノム医療連携病院」に指定され、平成30年10月から「がん遺伝子検査外来」を開設しています。「がん遺伝子検査外来」では、患者さん一人ひとりのがんの遺伝子変異を見つけて治療を行うがんゲノム医療を導入しており、腫瘍組織や血液を用いたがん遺伝子パネル検査により遺伝子変異を検出し、その結果に基づいた薬物療法のご提案を行っています。がん遺伝子パネル検査の一部は令和元年6月に保険収載されており、当院でも令和2年1月からがん遺伝子パネル検査の保険診療を開始しました。今後はこれまで力を入れて取り組んできた手術、放射線治療、薬物療法及び緩和ケア等の集学的治療に加え、この『がんゲノム医療』を併せて推進し、和歌山県がん診療連携拠点病院としての役割を果たしていきたいと考えています。

 さらに、令和元年度には中央部門に「膵がんセンター」と「脳卒中センター」を設置しました。「膵がんセンター」では、関連する部門がより一体感を持って連携できる体制を整えるとともに、令和3年2月1日から新たに開始した「膵がんドック」による膵がんの早期診断・早期治療に取り組んでいます。「脳卒中センター」では、高度な外科治療からリハビリテーションに至るまで迅速で総合的な治療を関連各科が協調して行うとともに、脳卒中医療の中核機関として、地域の医療機関と連携し、県全体の脳卒中診療の充実を図っています。また、従来からの「小児医療センター」を中央部門化し、複数の診療科にまたがる小児疾患に対して、各科が緊密な連携を行うことで、より信頼される小児医療体制を築いていきたいと考えています。

 和歌山県立医科大学は、令和3年4月に薬学部が設置され、医薬看の医療系総合大学へと進化を遂げました。そこで、医薬看3学部合同施設である『次世代医療研究センター』を拠点とし、共同研究や産官学連携による創薬・臨床研究の活性化に繋げたいと考えています。このように、当院では大学附属病院として最先端医療の実践と開発の充実を図り、常に患者さんの視点に立った安全で質の高い先進医療を皆様に提供できるよう努めてまいります。

令和3年4月1日
病院長 中尾 直之