診療科・中央部門のご案内栄養サポートチーム
部門紹介
栄養管理は、すべての疾患治療に共通する、もっとも基本的な医療です。NST(栄養サポートチーム)とは、すべての疾患治療に共通する最も基本的な医療である栄養管理を適切に行うため、医師、看護師、栄養士、薬剤師、臨床検査技師などが職域を超えて栄養障害のある患者様をサポートするチーム医療のことで、1970年代アメリカで誕生しました。
和歌山県立医科大学附属病院でも、2006年から全科型NSTとして活動しています。
なぜ栄養管理が必要か
栄養障害を放置すると、免疫力の低下や筋肉量の減少(サルコペニア)を招き、感染症や創傷治癒の遅延といった合併症が連鎖的に生じます。体力の低下により、化学療法などの治療そのものを計画通り続けられなくなることもあります。入院期間の長期化やQOLの低下、ひいては予後の悪化にもつながりかねません。NSTによる評価と介入は、この悪循環を断ち切るための取り組みです。
■ 放置した場合に生じる連鎖 ■ NSTによる介入と改善効果
参考:エッセンシャル臨床栄養学 第5版 医歯薬出版株式会社 一部改変
チームを構成する専門職
医師、歯科医師、看護師、管理栄養士、薬剤師、臨床検査技師、言語聴覚士が週に一度顔を合わせ、それぞれの視点から患者様の状態を共有します。
- 医師 病態を把握し、栄養療法の方向性を判断します。
- 歯科医師 口腔内の状態を確認し、摂食嚥下機能の面から栄養管理を支えます。
- 看護師 日々の食事摂取量や体調の変化を観察し、チームに伝えます。
- 管理栄養士 詳細な栄養評価を行い、具体的な献立や栄養剤を検討します。
- 薬剤師 静脈栄養の組成や、薬剤との相互作用を確認します。
- 臨床検査技師 血液データなど客観的な指標をもとに栄養状態を分析します。
- 言語聴覚士 嚥下機能を評価し、安全な食事形態や摂取方法を提案します。
NSTの役割
-
栄養管理に問題がある症例の抽出
入院患者様の栄養状態を早期にスクリーニングし、リスクのある方を見つけ出します。 -
適切な栄養管理がなされているかのチェック
体重の変化や食事摂取量、血液データ、身体所見などをもとに、現在の栄養管理が妥当かどうかを評価します。 -
もっともふさわしい栄養管理法の指導・提言
エネルギー量やたんぱく質量、投与経路(経口・経腸・静脈)を病態に応じて検討し、主治医に提案します。 -
合併症の予防・早期発見・治療
下痢や誤嚥、代謝異常などのトラブルを未然に防ぎ、生じた場合は速やかに対応を検討します。 -
退院(在宅・転院)に際しての栄養管理における計画の立案、情報提供など地域連携を図る
退院後も栄養管理が途切れないよう、転院先や在宅の関係者と情報を共有します。 -
病院スタッフの栄養に関する知識と意識の向上を図る
勉強会や症例検討を通じて、栄養管理を治療の一部として捉える意識を院内に広げます。
スタッフのご紹介(2026年8月現在)
| チームリーダー | 医師 | 石橋 達也(病態栄養治療部 講師) |
|---|---|---|
| コアスタッフ | 医師 | 西 伸幸(糖尿病内分泌代謝内科 助教) |
| 水本 有紀(消化器外科 助教) | ||
| 中西 陽子(脳神経外科 助教) | ||
| 石亀 綾奈(リハビリテーション科 助教) | ||
| 歯科医師 | 田坂 ゆかり(歯科口腔外科 助教) | |
| 看護師 | 中村 麻耶 | |
| 磯谷 亜衣 | ||
| 瀧上 智珠子 | ||
| 薬剤師 | 上田 雄司 | |
| 竹内 あい | ||
| 西岡 達也 | ||
| 臨床検査技師 | 近田 華帆里 | |
| 阪田 菜穂 | ||
| 堀井 結女 | ||
| 言語聴覚士 | 桑原 楓 | |
| 管理栄養士 | 望月 龍馬 | |
| 表 順子 | ||
| 東 佑美 | ||
| 阿部 諒 | ||
| 青木 和 | ||
| 大山 真穂 | ||
| 坂口 未紗 | ||
| 撫養 柚希 | ||
| 成川 多慧子 | ||
| 前田 史織 | ||
| 病棟協力者 | 看護師 | 19名 |
チームリーダーをはじめ、コアスタッフが中心となりラウンドやカンファレンスを行っています。また、各病棟には病棟協力者を配置し、早期の栄養介入や素早い対応をしています。
業務内容
依頼があった入院患者さんの栄養状態を評価(アセスメント)し、最もふさわしい栄養ケアプランを主治医にアドバイスしています。
具体的なプラン
- 投与ルートの選択
- 静脈栄養メニュー
- 経腸栄養メニュー
- 静脈栄養、経腸栄養における投与法や管理法
- 食種、栄養補助食品の選択
院内勉強会の開催
病院スタッフの栄養に関する知識や意識の向上のため毎月NST勉強会を開催し、啓発活動に努めています。

令和7年度開催
| 第176回 | オリエンテーション | 病態栄養治療部 副主査 阿部 諒 |
|---|---|---|
| 第177回 | 当院採用の経腸栄養剤について | 病態栄養治療部 副主査 青木 和 |
| 第178回 | MNA-SF/GLIM基準について 評価ツールの役割と実際の入力方法 |
病態栄養治療部 次長 石橋 達也 看護部 主任看護師 瀧上 智珠子 |
| 第179回 | 誤嚥を防ぐ!食事介助とポジショニングの基礎 | リハビリテーション部 副主査 前島 ちか 副主査 坂本 あきな |
| 第180回 | 半固形栄養剤イノソリッドについて 経静脈栄養の基礎 |
株式会社大塚製薬工場 薬剤部 医療技師 西岡 達也 |
| 第181回 | 栄養評価と検査値 | 中央検査部 主査 近田 華帆里 |
| 第182回 | 災害関連死予防を指向した栄養対策 | 救急科 教授 井上 茂亮 |
実績
新規NST患者件数の推移

依頼内容(令和7年度)

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