本日は、和歌山医科大学で新しく始まります、GP教育の新しいプログラムの記念すべきシンポジウムにお招きいただき、大変ありがとうございました。先ほどから、医学部、それから、保健看護学部、両方の教育プログラムの内容を伺っておりまして、医学教育も随分変わったなということを、身にしみて感じました。これは、南條学長のリーダーシップと、それから、医学部、保健看護学部の両方の関係者のご努力の結果と思います。そのご努力が文部科学省によって認められたわけでありますから、大変おめでたいことだと思います。私はご紹介頂きましたように、臨床医でありましたが、15年ほど前に、大学の学長に選ばれましてから少し方向が変わり、日本の国の科学技術政策にも関わってまいりました。そういった立場から、今日はこれからの医学にとって、何が大事かということで日頃考えている事の一端をお話したいと思います。


結論から申し上げますと、先ほど、西野先生の素晴らしいお話がありましたが、医学は、やはり、科学に基づいて発展をしており、科学としての医学は大切です。しかし、医学は人間を対象とするわけですから、人間について深い理解をもっているということが重要であり、21世紀はよく、生命科学の世紀と言われます。