和歌山県立医科大学脳神経外科教室和歌山県立医科大学脳神経外科教室

診療の特色

機能的脳神経外科

■ 難治性疼痛に対する治療

難治性疼痛とは

 痛みの感覚は炎症による侵害や腫瘍などの浸潤圧迫が、痛みを感じる神経を刺激して起こることが多いですが、なかには痛みを脳に伝える神経経路が損傷を受けたあとに出現する痛み、即ち求心路遮断痛もあります。この求心路遮断痛はいかなる鎮痛薬も効きません。

 脳卒中(脳梗塞や脳出血)になって手足に痺れや感覚障害が起こった場合、数ヵ月後にしびれていた部位に耐え難い痛みが生じる場合があります。中枢性疼痛といい、感覚を司る脳の部分が発する異常信号により起こる痛みで、通常の鎮痛剤では効果が期待できないことが多くあります。このような難治性疼痛に対しても外科治療が有効な場合があります。手術は前述の電気刺激装置を体に埋め込み、大脳の表面にある大脳皮質や、脳の深部にある視床、あるいは脊髄の硬膜外に電極を埋め込み電気刺激を行います。

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