和歌山県立医科大学脳神経外科教室和歌山県立医科大学脳神経外科教室

診療の特色

機能的脳神経外科

■ 概 略

 本教室は竹林弘初代教授の時代より、機能的脳神経疾患の外科治療とりわけパーキンソン病に対する定位脳手術の領域では国際的にも常に先進の治療、研究を行ってきました。

駒井式定位脳手術装置 駒井則彦前教授はCT誘導で病変部に正確にアプローチが可能な駒井式定位脳手術装置を独自に開発しました。
この装置は操作が簡便なため、機能的脳手術のみならず脳内血腫除去術にも用いられ、現在日本全国の脳神経外科施設に広く普及しています。


<-- 駒井式定位脳手術装置

 現在は板倉徹教授のもと、パーキンソン病については従来からの定位的視床破壊術に加え、脳深部刺激療法細胞移植療法へと治療法の発展がなされています。
薬で治療困難である難治性てんかんに対しては外科治療を行っています。
さらに手術の際に重要な大脳皮質の機能を損傷しないために、覚醒下手術を行い脳の機能局在を確認しながら手術を行うこともできます。

半側顔面けいれんや三叉神経痛などの神経血管症候群に対する神経血管減圧術も機能的脳神経外科として行っています。
これら機能的脳神経外科領域においても治療成績の更なる向上を目指しています。

■ 機能的脳神経外科

機能的脳神経外科とは、脳の機能障害を回復させるために行われる外科的治療です。
対象となる疾患は手足が震えたり、体をうまく動かせなくなったりするパーキンソン病本態性振戦、自分の意思とは別に体が勝手に動いてしまうジストニア頚性斜頚などの不随意運動症です。 さらには脳や脊髄の障害が原因で耐え難い痛みが起こる難治性疼痛や、薬では十分にコントロールできない難治性てんかんなども外科治療が適応となることがあります。片側の顔面の筋肉がピクピクと痙攣を起こす半側顔面けいれんや、片側の顔面に耐えがたい痛みが起こる三叉神経痛も手術で治すことができます。


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