和歌山県立医科大学 血液内科

血液内科紹介

和歌山県立医科大学附属病院は和歌浦に接した風光明媚な場所に立っています.建物からは「わかの浦に 潮満ちくれば潟(かた)をなみ 葦辺をさして鶴(たづ)鳴き渡る」(山部赤人)と万葉集に歌われた片男波の浜辺を見渡せ,時には遠く淡路島をみることができます.

紀三井寺の夕焼け

近くには早咲き桜で有名な紀三井寺があり,春にはお花見が恒例行事です.すこし南に下れば,有馬皇子が祀られている藤白神社があり,時代に翻弄された若いプリンスの運命を偲ぶことができます.
 

さて,和歌山県立医科大学附属病院 血液内科は,「造血器腫瘍」、「骨髄不全症候群」、「出血性疾患」、「後天性免疫不全症」に対する先端医療を提供しています。同時に、大学病院の使命としてこれらの医療に関する教育と研究を行っています。


 当科は骨髄移植推進財団認定の非血縁者間骨髄採取および移植施設として、おもに白血病や悪性リンパ腫といった造血器悪性腫瘍に対して造血幹細胞移植を行っています。

無菌室

病棟には、NASA基準のクラス100に準じる無菌室3床と、準無菌個室11床が完備され、無菌治療に習熟したスタッフの下、血縁者および非血縁者間同種骨髄移植や、自己末梢血幹細胞移植および血縁者間同種末梢血幹細胞移植、臍帯血移植(ミニ移植を含む)を積極的に行っています。

 また、当科では通常量の抗がん剤治療のみならず、専門知識と豊富な経験を必要とする大量抗がん剤治療も多数行っています。

 造血器悪性腫瘍以外にも、再生不良性貧血、発作性夜間血色素尿症、特発性血小板減少性紫斑病などの難病の治療も行っています。特に再生不良性貧血、発作性夜間血色素尿症などの骨髄不全症の診断と治療では国内有数の経験を有しています。

 診療の基本方針は,科学的根拠に基づいた的確な先端医療の提供です。治療方針について十分に説明し納得していただいた上で、患者さんに治療チームに参加していただくような形で最適な治療法を選択していただきたいと考えています。これは、患者さんにとって安心できる医療であると同時に、医学生や研修医が学ぶ環境としても適切であると考えています。