研究科長挨拶

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目の前の患者さんを救うために、まずは、最先端の知識を学び、最新の技術を習得しなければなりません。それは、先人の築き上げた歴史を学ぶことでもあり、現時点で何がわかっているかを学ぶことです。しかしながら、それは病気や生命科学のほんのわずかを理解したに過ぎません。まだまだ多くの“救えない命”、“治らない疾患”、“緩和できない症状”があります。これを克服するためには“何がわかっているのか”から“何がわかっていないのか”に考えを変え、先人の築き上げた歴史に新たなページを加えていかなければなりません。それは研究によって成し遂げられます。大学の使命は、患者さんを救うために、そして、ヒトをもっと理解するために、研究の営みを続けて新たな知を見出し、次の世代にバトンタッチしていくことです。

和歌山県立医科大学では、医療系総合大学の特徴を生かして、令和3年に医・看・薬3学部間連携の最先端医学研究の拠点及び産官学の研究拠点として次世代医療研究センターを設立し、分野横断的な研究を推進しております。さらに、令和6年度から大学院医学研究科を生命医療学専攻(博士課程)と生命医療科学専攻(博士前期課程・博士後期課程)から構成される大学院医学薬学総合研究科に発展的改組しました。これにより、医学・薬学独立型の大学院で達成できる教育や共同研究のレベルを超えた分野横断的な教育の充実・共同研究の一層の活性化が可能となりました。この環境のもとで、高い倫理観と知的好奇心に溢れ、先人の築き上げた歴史に新たなページを書き加えることができる人材を育成するとともに、医・薬の連携を強化して高度先進的で卓越した成果の創出に全力で取り組んでおります。我々とともに新たな知を発見し、革新的な医療を作り上げる熱意を持った学生を歓迎します。

 

令和6年4月

和歌山県立医科大学大学院
医学薬学総合研究科長
川股 知之

 
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