ここから本文です

補助検査について

血液検査

ビタミンB1やB12の欠乏、あるいは甲状腺ホルモンが欠乏すると認知症に類似した症状が出現することがあります。肝臓や腎臓などの働きが悪くなると認知機能に影響を与えることもあり、また脳梅毒は認知症の原因となります。これらの疾患を区別するため、認知症が疑われた場合、一度は血液検査を行っておく必要があります。

画像検査

画像検査とは身体をイメージ化することにより、診断に役立てる検査法です。脳は通常のレントゲン検査では写らないため、CTやMRIで検査します。CTやMRIでは次のようなことがわかります。

  • 脳が萎縮していないか(痩せてないか)?
  • 脳萎縮は脳のどの場所に強いか?
  • 脳梗塞や脳出血は合併していないか?
  • 脳腫瘍はないか?

CTやMRI検査は予約に数週間から1ヶ月程度かかることがあります。急いだ方が良い場合は、近隣の医療施設に検査を依頼する場合もあります。

脳血流検査 (SPECT)

SPECT検査は微細な放射能を出す薬を注射し、頭部で測定します。CTやMRIではわからない脳の各部位の活動性を推察することが可能になります。アルツハイマー病やレヴィー小体型認知症、前頭側頭型認知症などでは特定の部位で血流が少なくなることがわかっており、診断に役立ちます。

 

MIBG心筋シンチグラフィー、ダットスキャン検査

レヴィー小体型認知症の診断に用います。MIBG心筋シンチグラフィーは心臓の交感神経の障害を検出することができます。ダットスキャン検査は脳の神経の伝達に重要な働きをしているドパミンをいう物質を運ぶ成分(ドパミントランスポーター)の分布を画像化します。

脳波検査

脳波検査では脳が出す微細な電気をコンピューターで増幅します。てんかんや肝性脳症、クロイツフェルト・ヤコブ病などでは特徴的な異常が現れます。また意識状態の評価にも有用な検査です。

 

このページのトップに戻る