和歌山県立医科大学 血液内科

ごあいさつ

教授近影

平成26年9月1日付けで和歌山県立医科大学医学部血液内科学講座教授職を拝命しました。教授就任にあたりまして、ご挨拶申し上げます。


当講座の前身である和歌山県立医科大学附属病院中央部門輸血・血液疾患治療部は、平成11年4月の本学紀三井寺キャンパス移転を機に、県民の期待を背負って開設されております。その後、平成24年度の学内組織改変によって医学部血液内科学講座が誕生し、現在に至っております。初代教授大田喜一郎先生(在任:平成11年4月から平成15年3月)と第二代教授中熊秀喜先生(在任:平成15年6月から平成26年3月)はまさに刻苦研鑽され、教室の基盤を整えてこられました。私は、両先生をはじめとする同門の先生方に敬意を表すとともに、教室の発展に全力を尽くす所存でございます。また、これまで多大なご支援をいただきました学内外の皆様方にこの場を借りて御礼申し上げます。


血液内科診療の魅力は、「内科的治療で治癒を目指せる悪性腫瘍を扱うこと」、「臨床と研究の垣根が低いこと」だと思っております。血液内科医は、長期にわたる治療の末に治癒を勝ち取った悪性腫瘍患者さんに、深い尊敬の念ととともに心からの祝福を伝えることができます。また、血液内科医は、分子標的薬・抗体療法・免疫細胞療法の基礎研究から臨床応用まで広く関わることができます。私自身、自分が担当した患者さんに新規遺伝子異常をみつけ研究へと発展させることができました。今後も、若い医学人と血液内科学を通じて「臨床と研究」における達成感を共有していきたいと思っております。


医学部臨床系講座に求められている役割は、高度な「診療」を提供すること、医学発展に寄与する「研究」を行うこと、次世代を担う医療人を「育成」することです。私は、日々の患者診察を大切にして診療録を記載する積み重ねが、研究と若手育成の源泉となり、明日の医学に繋がっていくと考えています。


私たちは、高い志をかかげ、血液疾患に悩む患者さんの治癒を目指し、一歩一歩、努力してまいります。どうぞご支援いただきますようお願い申し上げます。


平成26年12月吉日


和歌山県立医科大学医学部

血液内科学講座

教授 園木 孝志