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「エレファント・マン」に見るケアマインド

感動的な映画として知られる「エレファント・マン」は、「ケアマインド」の重要性を考えさせる話でもあります。

映画「エレファント・マン」は1980年に制作され、日本でも大きな感動をよびました。これは、日本で華岡青洲が世界初の全身麻酔に成功した19世紀、イギリスで実際にあったことにもとづいています。

ストーリー

ロンドンの病院に勤める医師トリーブスは、見世物小屋でジョン・メリックという男性に出会います。彼は胎児のときに母親が象に踏まれたために障害を持って生まれたというふれ込みで、「エレファント・マン」とよばれていました。トリーブスは見世物小屋の経営者に金をわたしてメリックを研究対象として病院に引き取り、学会で彼について発表しました。 トリーブスは、はじめ、メリックは知能が低いと思っていましたが、接するうちに正常な知能を持っていること、また美しい心を持っていることに気づきます。 身体に障害があっても美しい心をもつことが世間に知られると、メリックは見世物小屋の経営者などによって、商売の道具として利用されます。メリックは「僕は人間だ」とさけびます。障害のために「普通の」姿勢で眠ることが危険であることを知っていながら、「普通の」姿勢で眠り、生涯を終えます。

ケアマインド

メリックは発音がはっきりできず、歩行も困難な状況でした。病院に最初に連れてこられた時に、メリックはトリーブスに「Do you cure me ?」と尋 ねます。その答えは「No No, We can’t cure you. But We can care for you?.」です。 この時代すでにイギリスではCure(治療)とCare(ケア)の概念が根付いていたのです。 そして、メリックが何よりも求めていたことは、有名になることでもなく、お金を得ることでもなく、人間としての心の安らぎでした。

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