ここから本文です

本学での卒後臨床研修は、従来から研修医は非入局制で病院長直属の身分とし、内科、救急および地域医療を必修とした自由なローテート方式により実施してきたところであり、卒後臨床研修制度に対しても十分な経験と成果を持っている。

今回、臨床研修制度の大幅な見直しにより、外科系、小児科、産婦人科、精神科を必修とし、プライマリ・ケアの修得を質・量ともに充実させるとともに、専門分野の早期習得を図るため、個々の研修医が希望に応じ、研修科目を自由に選択できる余地を最大限残すよう配慮した。
1次から3次まで受け入れている高度救急救命センターや協力病院を研修できるため、common diseaseに接する機会も極めて多い。このため経験すべき症状・病態・疾患を短期間でマスターすることができ、選択期間の充実を図れるプログラムである。

本学のプログラムは、本学附属病院を管理型病院とし、研修医の希望を取り入れ、関連する公的病院等にも協力病院に加わってもらっている。

プログラムの概要 (一般プログラム)

1年次研修プログラム

内科(6ヶ月間)

内科の研修は、原則として3ヶ月間を一つの単位として、当初の3ヶ月間では、医師として備えるべき基本的なことがらと内科の基礎的知識の修得に努め、次の3ヶ月間は、別の指導医のもとで幅広くプライマリ・ケアを研修する。経験する症例については、研修内容が偏ることのないよう、指導医が到達目標を勘案し調整する。
また、協力型病院での研修を行うことも可能である。

救急科(3ヶ月間)

救急・集中治療部(救命救急センター)では、一次救急から三次救急までの多数の症例が経験できる。
HCU1ヶ月半・ICU1ヶ月半(うち2週間ER)を研修し入院した患者へのトータルな診療も経験できる。

外科(1ヶ月間)

一般診療において頻繁に関わる外科的疾患への対応、基本的な外科手技の習得、周術期の全身管理などに対応するために幅広い外科的疾患に対する診療を行う病棟研修を行う。

産婦人科(1ヶ月間)

 妊娠・出産、産科疾患や婦人科疾患、思春期や更年期における医学的対応などを含む一般診療において頻繁に遭遇する女性の健康問題への対応等を習得するために、幅広い産婦人科領域に対する診療を行う病棟研修を含むこととする。

小児科(1ヶ月間)

小児の心理・社会的側面に配慮しつつ、新生児期から思春期までの各発達段階に応じた総合的な診療を行うために、幅広い小児科疾患に対する診療を行う病棟研修を行う。

神経精神科(1ヶ月間)

精神保健・医療を必要とする患者とその家族に対して、全人的に対応するために、精神科専門外来又は精神科リエゾンチームでの研修を含むこと。なお、急性期入院患者の診療を行うことが可能である。

2年次研修プログラム

地域医療(1ヶ月間)

地域医療については、基本的には地域病院で研修を行う。

自由選択科目

必修科目の研修期間の残りの期間は、研修医が全診療科を自由に選択できる期間とし、診療科、期間については、センター長及び指導医が各研修医の希望、相談に応じる。ただし、到達目標に達することが出来ていないと判断される場合には、センター長の指示によりこの期間で診療科を指定し、必要期間研修させることがある。
また、地域保健医療として県内保健所や老健施設での研修も可能である。

プログラムの管理及び運営組織

プログラムの管理組織

プログラムの全体的な管理から研修終了後の進路に至るまでの支援を行うため、病院長を委員長とするプログラム管理委員会を設置する。
プログラム管理委員会は、病院長、診療科長(教授)、卒後研修センター長などで構成し、研修医の希望を最大限取り入れて研修が円滑に実施されるよう研修プログラムを管理する。

プログラムの運営組織

卒後臨床研修を運営するため、院内に卒後研修センターを設置する。卒後研修センターは、センター長と参与、代表指導医を兼ね備えた副センター長、事務局により構成される。

令和3年度卒後臨床研修センター体制表

役職名 氏名 所属
センター長 北野 雅之 消化器内科
参与 上野 雅巳 地域医療支援センター
副センター長
蒸野 寿紀 血液内科
山本 脩人 腎臓内科
宮本 恭兵 救急科
岩﨑 博 整形外科
宮坂 美和子 心臓血管外科・呼吸器外科・乳腺外科
代表指導医 石橋 達也 糖尿病・内分泌・代謝内科
前北 隆雄 消化器内科
中西 正典 呼吸器内科・腫瘍内科
谷本 貴志 循環器内科
山本 眞弘 神経精神科
田村 彰 小児科
西林 宏起 脳神経外科
宮坂 美和子 心臓血管外科・呼吸器外科・乳腺外科
川井 学 消化器・内分泌・小児外科
髙見 正成 整形外科
上中 智香子 皮膚科
吉川 和朗 泌尿器科
髙田 幸尚 眼科
杉田 玄 耳鼻咽喉科・頭頸部外科
南口 博紀 放射線科
八木 重孝 産科・婦人科
鈴木 滋 歯科口腔外科
藤井 啓介 麻酔科
古田 眞智 臨床検査医学
森 めぐみ 脳神経内科
坂野 元彦 リハビリテーション科
蒸野 寿紀 血液内科
山本 脩人 腎臓内科
宮本 恭兵 救急科
岩本 竜太 病理診断科
橘 五月 形成外科
藏本 伸生 リウマチ・膠原病科
事務局 高寺、松本、大木、

山本、吉岡、西村
卒後臨床研修センター

勉強会等の実施

診療のほか、各診療科の協力を得て、研修医、指導医が参加する勉強会を開催する。(以下の内容を含む。)

  • 症例検討、CPC、新しい疾患、診断法、検査法、EBMなどの講義
  • 基礎的手技(CPR、注射、点滴、輸血、導尿、呼吸管理など)の解説・実習
  • 接遇、チーム医療、医療の安全、医の倫理、医療関係の法律などの講義

研修の評価

ローテート終了ごと臨床研修評価システム(EPOC2)を用いたシステムで評価を行い。年2回評価に基づきセンター長等と面談を行う。
また、2年間の研修内容をプログラム管理委員会で確認し、病院長から研修修了証を交付する。

身分・処遇、研修後の進路など

身分・処遇

身分 公立大学法人和歌山県立医科大学の準職員で、所属は病院長直属とする。
処遇 国立大学附属病院に準じて支給する(月額 30万円)
社会保険 政府管掌健康保険、厚生年金、雇用保険に加入する
その他 労災保険適用、白衣貸与

研修後の進路

3年目以降の進路としては、以下のものがあげられる。

  1. 大学院生(臨床医学、基礎医学、社会医学)
  2. 本学附属病院において後期研修を行う。(学内助教、有給)
  3. 本学附属病院と連携する病院に勤務。
  4. より専門性の高い医療機関での研修に参加する。

いずれの場合にも、本学附属病院ならびに紀北分院での研修修了者を優先的に採用する。