公立大学法人 和歌山県立医科大学 医学部
〒641-8509 和歌山市紀三井寺811番地1
TEL:073(447)2300(代)

プログラムの概要

取り組みにあたっての背景

現在の医療は先端医療を目指しており、医学教育においても先端医療や治療(Cure)の教育に偏重している。そこで、本学では高度先端医療と対峙する緩和ケア病棟における実習などを早期から取り入れ、医療とは選択の幅を持った広範な領域であり、患者満足を得られる治療には高い医療水準のみならず、ケアマインドを併せ持つ医療(Care)が必要であることを学生の意識に根付かせる教育に取り組んできた。また、同時に地域医療が崩壊する中、地域においても高度良質な治療が受けられることも切実な社会的ニーズになっている。そこで本学ではケアマインド教育を行うとともに、学生時代から、和歌山県下の様々な地域において、老人福祉関連施設、保育所、障害者施設など様々な福祉施設での実習を継続し体験することで地域に対する負のイメージを払拭することを目的に「地域医療マインド育成プログラム」を作成し実施しており、既に卒業生の和歌山県への定着率を上げるなどの成果を生むことができた。同時に、カリキュラムの改定により教養・基礎統合、基礎・基礎統合、基礎・臨床統合、臨床医学とPBLのハイブリッド教育など教育面でも改革を行い、大学の人材育成の目標である、「幅広い教養、豊かな思考力、豊かな人間性、高邁な倫理観、高度・総合的な医学的能力、コミュニケーション能力、協調性の高い人材、地域医療に寄与」を達成するカリキュラム作りを行ってきた。しかし、臨床実習において臨床医として必要な豊富な医学的知識、臨床推論能力などのHard-mindとケアマインド教育により育成したSoft-mindを個々の患者の状況に合わせて統合するプラグマティズムに立脚した経験的教育の実践には至っていなかった。そこで、今回、これらを融合する医学教育プログラムを実践し、臨床医としての骨格形成を行う。

取り組みにあたっての背景

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