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耳鼻咽喉科学講座

教室概要

現在の耳鼻咽喉科教室は、保富宗城教授を筆頭に戸川彰久講師の他、助教2名、学内助教4名、そのうち大学院生3名で構成されています。「世界的な視野で研究・診療を!紀州から世界へ発信」をモットーとして日々診療、研究にいそしんでいます。

スタッフ紹介(2016年6月現在)

教授 保富宗城
講師 戸川彰久
助教 平岡政信、玉川俊次
学内助教 武田早織、中嶋宏児、井上由佳理、村上大地

研究概要

腫瘍免疫、感染症、アレルギー、扁桃病巣疾患を中心とした研究をおこなっています。
耳鼻咽喉科・頭頸部領域は、喉頭癌、下咽頭癌、甲状腺癌、唾液腺癌など悪性腫瘍の発生頻度の高い部位であり、早期から転移をきたし、予後が比較的不良な癌が多い。また、耳鼻咽喉科領域は、中耳炎、鼻副鼻腔炎や咽頭・扁桃炎をはじめとした感染症の極めて多い部位でもあり、最近の薬剤耐性菌の急増により、難治性、反復性の感染症が増加しています。さらに、近年では国民病ともいえる花粉症に代表される鼻アレルギー等のアレルギー疾患や扁桃を原因とする扁桃病巣疾患などがあり、これらの腫瘍および感染症、さらに鼻アレルギーに対する免疫学的、分子生物学的アプローチを主体とした病態の解明と臨床への応用を目指しています。

  1. 頭頸部癌、甲状腺癌の腫瘍免疫および転移に関する研究
    1. 転移に関する上皮間葉移行の機序とその制御による転移抑制
    2. 癌関連遺伝子の網羅的検索による、転移リスクの評価とオーダーメイド治療 への応用
    3. がん幹細胞の解明と早期診断治療への膿瘍
    4. 頭頸部癌患者における染色体欠失の転移危険因子の検討
    5. 管内皮細胞増殖因子(VEGF)の抑制による抗血管新生治療への応用
    6. 頭頸部腫瘍バンクの確立と研究応用管内皮細胞増殖因子(VEGF)に関する研究と抗血管新生治療への応用
  2. 上気道感染症におけるウイルス・細菌学的研究および免疫学的研究
    1. 急性中耳炎、急性副鼻腔炎、急性扁桃炎の難治化危険因子の検討
    2. 上気道感染症の原因微生物のサーベイランス(ATOMS, ARhiS, PhaTONS)
    3. 中耳炎の発症率および7価肺炎球菌ワクチン前後の小児の鼻咽腔細菌叢の変化に関する佐渡研究(SADOMS & SADO-study)
    4. 肺炎球菌、インフルエンザ菌の分子疫学:遺伝子型、莢膜型、薬剤耐性型
    5. 細菌の細胞内侵入、phase variationおよびバイオフィルム産生に関する研究
    6. 細菌菌株共通蛋白(肺炎球菌:PspA、インフルエンザ菌:P6、モラクセラ・カタラーリス:UspA)に対する免疫応答の検討
    7. 粘膜ワクチン(経鼻および舌下免疫)の開発と母体免疫による細菌感染症の予防に関する研究
    8. 耳鼻咽喉科領域におけるmicrobiomeの網羅的検索
  3. 扁桃病巣疾患の病態の解明
    1. ヒト皮膚/SCIDキメラマウスの作製と扁桃病巣疾患の動物モデル実験
    2. 扁桃病巣疾患の病態における熱ショック蛋白の役割の検討
    3. 反復性扁桃炎の治療選択におけるTonsillitis indexの開発
    4. 掌蹠膿疱症、IgA腎症に対する扁桃摘出術の効果に関する臨床成績の蓄積
  4. 花粉抗原ペプチドによる免疫療法
    1. 花粉アレルゲンの構造解析
    2. IgEエピトープの構造に関する部位解析
    3. IgEエピトープの選択的失活による治療への応用

海外との共同研究

上記の研究を国際的に進めるために、海外の大学、研究施設との共同研究も積極的に進めています。

  1. アラバマ大学医学部微生物学教室(Prof. David E. Briles, Prof. Susan K. Hollingshead, Prof. Moon N. Nahm)
    おもには、PspA, PspC, neuraminidase, pneumolysin, SASA, sortase, PcpA等の肺炎球菌抗原の病原因子としての役割(Prof. David E. Briles, Susan K. Hollingshead)と肺炎球菌血清型分類の研究(Prof. Moon N. Nahm)
  2. 米国国立衛生研究所(National Institute of Health:NIH)(Dr. Steve Yan)
    溶連菌のキノロン耐性機構およびマクロライド耐性機構に関する研究
  3. バングラディシュ ダッカ・シシュー小児病院(Prof. Samir Saha)
    バングラディシュ小児における鼻咽腔細菌叢と薬剤耐性菌に関する研究
  4. ニューヨーク州立大学医学部小児科、内科感染症科(Prof. Howard Faden, Prof. Timothy Murphy)
    中耳炎スコアリングシステムの確立、インフルエンザ菌の病原性、細胞内侵入に関する研究
  5. チューリッヒ大学小児科(Prof.David Nadal)
    EBウイルス感染と腫瘍免疫に関する研究
  6. フィンランド チュルク大学(Prof. Reidar Grenman)
    頭頸部腫瘍の転移メカニズムに関する研究

診療

耳鼻咽喉科・頭頚部外科一般の診療を行っていますが、病院の性格上入院患者は悪性腫瘍の方が多くなっています。微小血管吻合を用いた再建手術により悪性腫 瘍患者のQOLの向上を目指しています。そして大学として世界最高レベルの医療を目指すことをモットーに、人工内耳手術、ナビゲーションシステム下の側頭 骨、副鼻腔手術および内視鏡下レーザー手術を積極的にすすめています。人工内耳手術は、その後のリハビリテーションが大切で、山中教授が赴任して以来年々手術が増加し、全く音のない世界にいた高度難聴者に次々と聞こえが甦っています。

大学・関連病院との連携は、症例の検討会として毎月第2月曜日には「ビデオ研修会」、第4月曜日に「紀州医育塾」を開催しています。毎回、大学と関連病院から興味深い症例が呈示され、診断や治療方針などに関して活発な討論が行われています。

教育

最後に教育については、学生、研修医、医師の卒後教育ではカリキュラムに沿って全人的な教育がスタッフによってなされています。特徴としては、学外の 臨床面あるいは研究面で優秀なそして多彩な非常勤講師を数多く招き、その豊かな経験を踏まえて学生や臨床実習、医師の卒後教育を分担してもらっているという点であります。さらにコメディカルスタッフとして極めて重要なナースの患者ケアーを理解するために、他科に先駆けて臨床実習の一部を看護実習に費やしており、将来の新しい医師像を視野においた教育を行っています。