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医学部長挨拶

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高い志を持った医師を目指して

 あなたはどんな医師になりたいと思いますか。あなた方一人一人違う考えを持っていることでしょう。和歌山県立医科大学ではアドミッション・ポリシーの中のその一番目に「科学的探求心と豊かな人間性・高邁な倫理観を有する人」を挙げています。科学的探究心とは何でしょうか。これはいわゆる私達がリサーチマインドと呼んでいるもので、物事の原因を研究しようとする心意気であり、医科大学においては患者さんの病気の原因、病態を深く見極めるために考え行動することです。これは言い換えますと和歌山県立医科大学の理念の一つである「活物窮理」という事であり、この「活物窮理」という言葉は和歌山県立医科大学のルーツである紀州が生んだ医聖・華岡青洲の理念でもあったのです。和歌山県立医科大学は華岡青洲の理念を脈々と受け継いでおり、今日に至っています。トリプトファン研究の第一人者でノーベル賞候補者でもあった本学の初代学長、古武彌四郎先生も「本も読まねばならぬ、考えてもみねばならぬ、しかし凡人は働かねばならぬ、働くとは天然と親しむことである、天然を見つめることである、かくして天然が見えるようになる。」という言葉を本学の卒業生に向けて送っています。すなわち、凡人は働くことによって患者さんの心(天然)が真にわかるようになるということです。これはまさしく華岡青洲の活物窮理に通ずる考え方なのです。あなた方には和歌山県立医科大学で学ぶ中で、このリサーチマインドを身に着けて頂きたいと私達教員は願っております。

 では高邁な倫理観とは何でしょうか。これは人として患者さんの苦痛を知ることが基本となります。そしてその苦痛を取り除く努力をすること、あるいはそれが無理なら少しでも和らげてあげようとする気持ちから始まります。そのためには自分自身の時間を犠牲にしてでも患者さんのために尽くすという「奉仕の精神」を意味するのではないでしょうか。華岡青洲は自然を愛し、贅沢を慎み、常に瀕死の患者を救う方法(起死回生の術)のみを考えたと言われています。高邁な倫理観とはまさに華岡青洲の理念そのものであると言えます。これは言い換えれば、人を思いやる気持ち、すなわちケアマインドであります。

 和歌山県立医科大学では以上述べましたリサーチマインドとケアマインドの両方を兼ね備えた医師を育成するプログラムを有しています。和歌山県立医科大学の卒業時に学位を与える方針(ディプロマポリシー)として掲げている「社会人としての良識はもとより、高邁な倫理観を有する医師、国際的視野を持って活躍できる医師」になろう、という高い志を持った医師を目指して、あなた方が日々努力、精進されることを願っております。

和歌山県立医科大学
医学部長 村垣泰光