公立大学法人和歌山県立医科大学

プラグマティズム的臨床医育成プログラム

ハードマインドとソフトマインドの融合による患者評価に立脚した「実践的臨床医」育成プログラム

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公立大学法人 和歌山県立医科大学 医学部
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臨床教育現場

経験教育学習 感想文

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1年生 地域福祉関係施設体験実習

和歌山県立医科大学では1年次に地域福祉関係施設にて介護実習を実施しています。

実習期間:
平成24年2月27日~3月2日の5日間
目  的:

ケアマインドやコミュニケーション・スキルを身につける。介助体験等によって医師となる自覚、厳しさを身につける。入居者・利用者を中心とした各スタッフの協調性の重要さを理解する。老人福祉施設の現場を介助体験等を通じて理解し、老人医療の現場を体験する。アーリィエクスポージャーに続いて、地域医療の実態などを学ぶ。
医学の基本的な医学体系・概念および医療システムおよび基礎医学、臨床医学の関連について理解する。また、医療において知識・技能以外に倫理観・人間性が重要であることを体験を通して理解する。

学生感想文抜粋  学生の感想文の一部を紹介します。

 今回の実習で、将来医療従事者になるにおいて大切なこと、考えなければならないことが改めてわかりました。たった5日間であっても利用者の方とコミュニケーションや介助など関わらせていただく上で一人ひとりの性格、認知症の進んでいる度合、持病、介護を必要とする度合、家族背景などをきちんと理解しなければなりません。そして介護の場でもコミュニケーションは最も大切だと改めて痛感しました。何の介助をするにしても、利用者の方への声かけから全てが始まります。その声かけの仕方によっては、利用者の方が介助を受け入れてくださらない場合もあり驚きました。介護士の方がどのように接しているのかも見学させていただき、気づいたことは介護士の方がいつも笑顔であることです。この笑顔によって介護者、被介護者の関係ではなく、人間として心が通じ合っているのだなと思います。介護士の方を始め、施設のスタッフ全員が利用者の方々と関われるのを楽しみ、利用者の幸せを考えていることを感じました。この姿勢は患者さんに対応していく場合も全く同じで、私も育んでいきたいと思います。最後に、5日間指導、協力してくださった利用者の方々、スタッフの方々、本当にありがとうございました。

 実習の中ではコミュニケーションをとることが多かったのですが、本当に難しく、ある程度の慣れが必要だと感じました。そんな中で職員の方々が、要領よく作業しているのを見ていると介護の厳しさについて気づくことが出来ました。車椅子を押していると、色々なことに気をつけながら移動しないといけないと気づきました。特にフットレストは、壁にぶつかったり、歩いている人の脚にあたったりする危険が伴います。事故は一切起きませんでしたが、注意が必要だと実感しました。最終日には、カンファレンスを設けていただきました。その中で、特に印象的だったのは、「言葉」選びについてです。患者さんは医者に診てもらえることを快く思ってくれています。仮に結果が悪かったところで、「大丈夫、大丈夫!」と言ってもらえると安心できるので、いつも医師に会うことを楽しみにされているようです。このことから臨床に関する大事なことが伺えます。患者さんにとって心の支えになって、最後まで看取ってもらえるような医師像が求められるのです。簡単なことではありませんが、患者さんが不安を感じているような時には、こちらからなにか元気の出る一声をかけることが出来るような医師を目指したいと思いました。実習の中では、利用者さんとの会話を通して、私自身励まされていたように思います。本当にいい思い出になりました。職員の方々を始め、色々な方々に支えられながら無事に実習を終え、多くの学びを得ることが出来ました。今回お世話になったみなさん、五日間のご指導をありがとうございました。

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