コンケン大学臨床実習留学体験記
深山 綾香
2025年4月8日から4週間、タイのコンケン大学にて海外臨床実習留学をさせていただきました。今回の留学を望んだ理由は、昨年の臨床実習で同大学から来た留学生の知識量や積極的に質問する姿勢に感銘を受けたからです。彼らの高い英語力にも刺激を受け、ぜひ一緒に学びたいと思いました。実習内容実習期間の前半2週間は消化器外科、後半2週間は産婦人科を回らせていただきました。
消化器外科
内視鏡見学では、ERCPやESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)、食道癌切除後の瘻孔閉鎖などを見学しました。全身麻酔下で内視鏡が施行されるのが日本と異なり印象的でした。外来見学では、患者さんとのやりとりはタイ語でしたが、カルテがその場で英語で入力されており、医師の英語力に驚かされました。手術見学では、鼠径ヘルニアの開腹手術や、コンケン大学初の症例である術中腹腔内温熱化学療法(HIPEC)手術を見学しました。日本では大腸癌の腹膜播種に対して薬物治療が標準であるため、初めて見るこの治療法は非常に刺激的でした。
産婦人科
分娩実習では、残念ながら分娩に立ち会うことはできませんでしたが、陣痛で来院した妊婦さんの問診や診察を見学しました。婦人科外来では、6年生の学生が問診からカルテ入力、身体診察、そして指導医への報告までを一人でこなしており、非常に印象的でした。婦人科手術では、子宮筋腫に対する腹腔鏡下での筋腫核出や子宮全摘術を見学しました。
消化器外科と産婦人科の実習を通して、先生方が英語で解剖の説明を加えてくださり、解剖学と医療英語を繰り返し学ぶことができました。また、ガウンを着て手術に参加したいという申し出を快諾していただき、何度か実際に手術に参加する機会も得ることができました。
コンケンでの生活
コンケンでの生活についても少しご紹介します。留学中に滞在したホテルは1か月で5万円弱と比較的安く、広くて清潔で、コンビニエンスストアやコインランドリーも近くにあり、生活に困ることはありませんでした。病院内には食堂が豊富にあり、一通りのタイ料理を食べることができ、毎食200円以内で済ませることができました。また、24時間利用できる自習室やカフェ、両替できる銀行もあり、とても便利でした。
夜はホテルの近くのナイトマーケットや屋台で食事をすることが多かったです。辛い料理が多かったですが、どれも美味しく、一度も食中毒になることはありませんでした。コンケンの中心部には大型ショッピングモールがあり、毎日ナイトマーケットが開催されていて賑わっていました。一方で、自然豊かで穏やかな風景も広がっていました。
休日は、コンケン大学国際交流センターの方や現地の友人が、カフェや動物園、サイクリング、寺院巡り、ダムなどへ連れて行ってくださいました。また、今回の留学で友人になったコンケン大学の学生や外科の先生方とも食事を楽しみました。タイの旧正月であるソンクラーンにも参加しました。コンケン大学内で行われたパレードにも参加させていただきました。大学のスタッフが良い帽子をくれたり、ウォーターガンで遊んだりして楽しみました。大きなウォーターガンを持った子供たちにじっと見つめられたり、ホースで水をかけられたりもしました。パレードではタイの音楽に合わせて踊るのがとても楽しかったです。みんなとてもエネルギッシュで、私にも一緒に踊るようにと声をかけてくれました。バンコクで開催されたソンクラーンフェスティバルもとても楽しかったです。4つの音楽エリアがあり、誰もが心から楽しんでいるようでした。歩いている間も、誰かが大きなウォーターガンで私をずっと狙っており、本当に楽しかったです。
留学を通して得られたこと
タイでの日々は本当に充実しており、日々学ぶことが多くありました。特に、多くの女性レジデント(後期研修医)が外科医として早い段階から執刀を担当し、活躍している姿を目の当たりにしたことは、日本の医療における女性医師や若手医師の活躍の場について考えるきっかけになりました。私がこれほどまでに充実した留学生活を送れたのは、多くの方々のサポートがあったからです。一緒にコンケン大学へ留学した3人、同時期に藤田医科大学から留学していた3人、オーストラリアやイギリスから来ていた友人たち、シーナカリン病院の先生方、和歌山県立医科大学およびコンケン大学国際交流センターの方々、家族、そして関わってくださった全ての方に心より感謝申し上げます。
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