ビクトリア大学研修に参加して
保健看護学部 藤井 花
今回、カナダのビクトリア大学で2025年2月25日から2月28日に開催されたHealthcare Program、また同年3月3日から3月28日に開催されたMonthly English Programに参加させていただきました。
1.Healthcare Programについて
カナダのヘルスケアシステム、緩和ケア、助産師、看護についての講義を受講、退役軍人のための施設とカナダの病院内にある医療シミュレーション施設を訪問し、多くの学びを得ました。特に、緩和ケアと尊厳死、Serious Illness Conversation Guide、多様性については興味深く、詳細について後述します。
まず、緩和ケアと尊厳死についてです。日本では尊厳死の選択肢はありません。一方、カナダではここ10年で緩和ケアと尊厳死の両方を並行して計画し、行われるようになりました。緩和ケアが不十分で多大な苦痛を受けるという最悪の事態に備えて、カナダでは尊厳死があります。日本の医療の制度にはない考え方に触れ、選択肢があることの価値や、緩和ケアと尊厳死が補完関係になるという考え方を学びました。
次に Serious Illness Conversation Guideは北米で実際に使われています。7つのステップを通して、全ての重篤な疾患を持つ患者さんが、医療の決定プロセスにおいて、目標、価値観、優先事項等について、適切な時期に医療者と話し合えることを目指しているガイドラインです。このような画期的なガイドラインが導入されていることから、患者さんとの対話が医療の本質の一部であることを改めて認識しました。また、適切なタイミングでの対話が必要であることから、早期からの継続的な対話が不可欠であると学びました。
最後に、多様性についてです。医療のシミュレーション施設では2種類の肌の色の機械が用意されていました。また講義では、カナダの正看護師の25%、薬剤師の43%、医師の37%がグローバルな労働力であると学びました。ここから、カナダは多民族・多文化が融合した国であり、全ての人を尊重し、多様な人に対応していくという意識が強いと改めて実感しました。
2.Monthly English Programについて
英語は、医療現場での多様な患者さんとのコミュニケーション、最新の医療情報の得ることによる知識の拡大、多様な価値観を持つ患者さんとの関係構築など、広範囲で必要なスキルです。このプログラムでは、約1ヶ月間ネイティブの先生に日常で使う自然なフレーズや発音などを教わりました。そして、全国からきた学生、現地の学生、さらに韓国やコロンビアなど多様性に富んだ学生と交流し、学んだことを実践することで、英語のインプットとアウトプットの両方に取り組み、英語力の向上を図りました。
3.総括
今回、カナダのビクトリア大学で開催された2つのプログラムに参加させていただいたこと、短い期間でしたが、異国の地で実際に生活したことからカナダの医療、言語、生活、文化において理解を深めることができました。また、新たな環境に身をおき、刺激を受けたことで、視野や興味の拡大、客観視に繋がりました。今回の留学での経験を活かし、今後更なる学びを重ね、成長できるよう精進します。
4.謝辞
最後になりましたが、助成金をご支給いただいた日本学生支援機構様、和歌山県立医科大学に厚くお礼申し上げます。そして、このような貴重な機会をくださった和歌山県立医科大学、ビクトリア大学に心より感謝を申し上げます。また、留学を支援してくださった池田先生、留学前から留学後まで多くの面でサポートしてくださった工藤さんをはじめ、職員の皆様、並びにお世話になりました全ての方々に深く感謝を申し上げます。