トロント大学への留学

内川 侑紀

私はこの夏、海外基礎配属としてカナダのトロント大学のMcEwen Stem Cell Institeという機関に留学させていただきました。私はそこで肝臓の研究をされている小川先生のラボでお世話になり、様々なことを学ばせていただきました。

トロントに行くまで、高校の修学旅行で台湾に行った以外は、海外に行ったことがなく、また英語も得意でないので留学に申し込むかどうかとても迷いました。しかし海外で基礎研究を勉強してみたいという思いや、なんとなく海外で生活をすると強くなれるのではないかという思いがあり、思い切って応募しました。また、1年生の時に県民医療枠セミナーで学会に参加させて頂いた際に、iPS細胞から作られた心筋シートを見て、とても驚いた経験が忘れられず、iPS細胞を研究されている小川先生のラボでお世話になることになりました。

研究室では、免疫蛍光染色やiPS細胞の培養、フローサイトメトリーなど様々なことを学ばせていただきました。また、幹細胞や遺伝子編集についての基本的な知識も学ぶことが出来、基礎研究により興味を持つことが出来ました。大きなビルがまるまる1つの研究施設だったり、大きな機械がたくさんあったりと、規模がとても大きかったのが印象的でした。

また留学に参加して医学を学ぶ上での英語の重要性を痛感しました。自分で調べものをしたり、様々なセミナーに参加させて頂いたりして、もっと英語力があれば、もっとより多くのことを学ぶことが出来たのにと悔しい思いもしました。日々進歩する医学についていくためには、高い英語力が必須だと感じました。今回の留学は、日本に帰ってからも英語の勉強を続ける強い動機になりました。

留学中は研究所から徒歩15分くらいのところにあるB&Bに泊まっていました。日本人の宿泊客の方が大半でしたが、朝食の時などにいろんな方と交流することが出来てよかったと思います。

トロントは街の人たちがとても優しく、道を尋ねたりするとわざわざ調べて教えてくれたりします。また、たどたどしい英語で話しても嫌がらずに聞こうとしてくれます。初めての留学先がトロントで本当に良かったと思っています。

最後にお忙しい中、私の勉強のために貴重なお時間を割いて下さり、研究のことだけでなく、カナダのことや生活のことなど様々なことを丁寧に教えてくださった小川先生ご夫妻、小川先生のラボの方々、留学を受け入れてくださったGordon Keller先生、Keller先生のラボの方々、色々なお手続きでお世話になったMary Whiteさん、留学前から色んな相談にのっていただき、留学中もお世話になった薬理学教室の松﨑先生、このような機会を設けてくださった宮下学長、川俣先生、改正先生、国際交流センターの林さん、留学を応援してくださった人体病理学教室の先生方、公衆衛生学教室の牟礼先生、それから両親にこの場を借りて心から感謝申し上げます。

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