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肝臓グループ

我々肝臓グループでは、全国的にも著名な玉井准教授を筆頭に肝臓の病気の検査・治療を行っています。

主な診療内容について

慢性肝疾患(慢性肝炎・肝硬変)の診断・治療および肝腫瘍の診断・治療を主に行っています。和歌山県は慢性肝疾患や肝細胞癌罹患患者数が多い県であり、我々はその対策に力を入れて診療しています。肝腫瘍に対する治療としては、肝細胞癌や転移性肝癌に対する経皮的ラジオ波焼灼療法を主に行っており、全国有数の治療件数を誇ります。肝臓病対策には癌の治療だけでは不足であり、慢性肝疾患に対する治療も重要です。

当科ではC型肝炎に対する経口抗ウイルス剤による治療だけでなく、B型肝炎に対する核酸アナログ製剤による治療、肝硬変に伴う門脈圧亢進症による食道静脈瘤に対する内視鏡的結紮術や硬化療法、胃静脈瘤に対する内視鏡的硬化療法などにも注力しています。

肝細胞癌に対する治療

肝細胞癌の治療に関しては、経皮的ラジオ波焼灼療法を積極的に行っています。年間約200件を超えるラジオ波焼灼療法を行っており、全国的にも治療件数では全国10位に入る症例数を誇り、全国から患者さんが治療を希望し来院されます。近年では最新のバイポーラ電極を用い、2~3本の針電極で腫瘍を挟み込む形で治療する新システム(Celon POWER🄬)を導入しています。腫瘍に直接触れることなく焼灼することが可能になり、治療効果のさらなる向上が期待できます。バイポーラ電極を用いた新システムの治療件数は全国トップクラスです。

また、肝細胞癌のステージや肝機能、患者様の全身状態に応じて適した治療を行うために、肝臓外科や放射線科、化学療法センターなどの肝臓癌治療に関わるスタッフを交えて、肝癌キャンサーボードを毎月2回行っています。肝動脈塞栓術や放射線治療が必要な場合には放射線科に紹介し、治療を行っています。また、肝切除が必要な場合は消化器外科に紹介し、治療を行っています。進行肝癌に対しては分子標的薬による治療も行っています。

慢性肝疾患に対する治療

当院でのC型肝炎に対する経口抗ウイルス療法の治療経験は非常に豊富で、すでに400人以上の方が抗口高ウイルス剤による治療を受けられ、C型肝炎ウイルスの排除に成功しています。B型肝炎に関しても核酸アナログ製剤やインターフェロン治療を積極的に行い、肝機能の改善と肝細胞癌の発癌抑制を目指しています。

その他、自己免疫性肝炎や原発性胆汁性肝硬変などの肝疾患や、急性肝炎に対する治療も行っています。原因が明かでない肝疾患に対しては積極的に肝生検を行い、診断の確定を行っています。また、近年肝硬変や肝癌への進展リスクのある非アルコール性脂肪性肝炎も増加しつつあり、当科においても画像および肝生検による診断および糖尿病・高血圧症・肥満等の合併症を含め治療を行っています。

肝疾患相談支援センターの開設

さらに、国の肝炎対策事業の一環として、2011年当院は和歌山県の肝疾患診療連携拠点病院に指定されました。それに伴い、C型肝炎やB型肝炎といったウイルス性肝炎の方が早期に適切な治療を受けられるよう、消化器内科外来に肝疾患相談支援センターを開設いたしました。肝臓疾患にたいする悩みや治療の不安、日常生活の注意点、医療費助成制度などの相談を、専門看護師が無料で行っています。