NEWS & TOPICS
2024.4.17
研究報告会のお疲れ会と論文アクセプトのお祝いをしました。
2024.4.4
キャンパスの目の前の和歌山城でお花見お散歩しました。
2024.3.30
氏家助教の論文がJ. Nat. Med.にアクセプトされました。
2024.3.28-31
日本薬学会第144年会(横浜)に参加しました。【田村、氏家(一般口頭発表)】
2024.3.21
田村教授が「多分野融合による新たな漢方診療への挑戦」(株式会社ツムラ主催)で講演しました。
2023.12.18
田村教授の研究テーマが日本農芸化学会の第6回農芸化学中小企業産学・産官連携研究助成に採択されました。
2023.12.10
田村教授が令和5年度第2回和歌山県薬剤師会登録販売者研修会にて講師を務めました。
2023.10.14
第73回日本薬学会関西支部(神戸学院大)に参加しました。【田村、氏家、3回生5名】
2023.10.02
1期生6名が配属されました。一緒に頑張っていきましょう。
2023.9.17-18
第56回日本薬剤師会学術大会(和歌山)に参加しました。【田村(シンポジウム座長)、氏家】
2023.9.13-15
第65回天然有機化合物討論会(東大安田講堂)に参加しました。【田村、田中、氏家】
2023.9.10-11
日本生薬学会第69回年会(東北医科薬科大)に参加しました。【田村、田中、氏家(一般口頭発表)】
2023.7.30
田村教授が令和5年度第1回和歌山県薬剤師会登録販売者研修会にて講師を務めました。
2023.3.25-28
日本薬学会第143年会(札幌)に参加しました。【田村(一般口頭発表座長)、田中(一般口頭発表)、氏家(一般口頭発表)】
2022.10.29-30
第16回次世代を担う若手のための医療薬科学シンポジウム(和医大薬)に参加しました。【田村(ポスター発表)、氏家】
2022.10.8
第72回日本薬学会関西支部(摂南大)に参加しました。【田村(一般口頭発表)、氏家】
2022.9.10-11
日本生薬学会第68回年会(オンライン)に参加し、氏家助教の発表が優秀発表賞を受賞しました。【田中、氏家(一般口頭発表)】
2022.9.7-9
第64回天然有機化合物討論会(静岡)に参加しました。【田村、田中、氏家】
2022.08.25
田村教授が和歌山県立医科大学オンライン市民公開講座で発表しました。
2022.7.21
田村教授が九州大学薬学部で講義をしました。
2022.7.14
田中准教授が九州大学薬学部で講義をしました。
2022.7.9
田村教授が近畿大学大学院薬学研究科で大学院講義(講演)をしました。
2022.6.24
第55回天然物化学談話会(オンライン)に参加しました。【田村、田中、氏家】
2022.6.18
田村教授が第50回和歌山バイオサイエンス記念フォーラム会で講演しました。
2022.3.25-28
日本薬学会第142年会(オンライン)に参加しました。【田村、田中、氏家(一般口頭発表)】
2021.06.01
研究室ホームページ開設。
はじめに

 生薬・天然物化学研究室は、2021年4月 和歌山県立医科大学に薬学部が創設された際に走り出した研究室です。 生薬とは、漢方薬の原料となる植物、動物、鉱物の薬効を持った部分(葉、花、根、茎、種、胆汁、胆石など)のことであり、 天然物化学とは、自然界に存在する動植物、細菌が産み出す化合物、主に有機化合物を取り扱う学問です。 今でこそ、人の手で有機化合物を作り出す有機合成は化学の大きな学問領域ですが、昔は有機化合物は生物が産み出すもので 人工的には合成できないと考えられていました。それゆえ、現代の有機化学全般は天然物化学に端を発しているとも言えます。

本研究室では何をするか

 さて、本研究室は、生薬・天然物を使って2つの方向で研究を進めていきます。 1つは、薬の元となる有用な活性化合物をこれら天然資源より探し出し、創薬へと繋げていく“メディシナルケミストリー”という研究。 もう1つは、見出した活性化合物を利用して未知の生命現象を解明する“ケミカルバイオロジー” という研究です。 どちらの研究も、天然化合物を単離して構造決定することがゴールではなく、スタートとなります。

なぜ天然物?

 古来より人類は天然に存在する動植物や鉱物を薬として用いており、現代に至るまで漢方薬等として受け継がれてきていることから、 そこに人類に有用な化合物が含まれていることは明らかです。また、青カビからペニシリンが発見されて以来、 微生物の産生する化合物の有用性にも注目が集まっています。さらに、陸棲とは異なる生活環境下(低酸素、低温、高圧など) に生息する海洋生物は特異な代謝系を保有している可能性が高く、陸上では見られない化合物を生合成していると推測できます。 これら天然資源には非常に多種類の化合物が含まれているだけでなく、人類には想像のつかない新奇な構造が潜んでいることも少なくありません。 無論、有機合成の発展に伴って多くの化合物が効率よく人工的に合成できるようになって来ています。 しかしながら、幅広く活性化合物を探索する上で、天然資源は人工的な化合物ライブラリーと比べて圧倒的なポテンシャルを有していると言えます。

我々の目指すところ

 生薬学、天然物化学は歴史が古いため、化合物は取り尽くされ、もう新しい物は見つからないとする論調もあります。 しかし、化合物を分離する技術の向上や新たな担体の開発、分析法の発達などは近年目覚ましいものであり、以前は取れなかった化合物、 明らかに出来なかった構造が現在では単離構造決定できることも十分にあり得ます。また、我々は、独自性の高い活性評価法を構築することで 、たとえ既知化合物であっても未知の活性を明らかにして新たな価値を付与できると考えています。

 本研究室では、単なる「天然由来化合物の単離、構造決定」に留まらず、「活性評価系の構築」、「活性化合物および類縁体の合成」、 「構造活性相関の検討」、「作用機序解明」、「実験動物を用いた活性評価」などを学内外の研究者の協力を得ながら、 できる限り研究室内で手がけていきます。すなわち、化合物を分けて構造を決める有機化学的、分光分析学的知識はもとより、 活性評価系の構築では分子生物学、細胞生物学、遺伝子工学などの知識や技術、多段階で目的物を組み上げる有機合成の力、 コンピューターを用いたドラッグデザイン、実験動物を扱う技術などを必要に応じて習得していく必要があります。 つまり、しっかりと自身の研究に取り組み、ラボ内セミナーを通じて広く学ぶことで、創薬における様々なプロセスに触れることができ、 多角的に物事を捉えることができるファーマシストサイエンティストを育てることができると考えています。

研究成果として目指すところ

 研究内容の項目をご覧下さい。