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素数について考察 (Kaneoke Y, Periodical Appearance of Prime Numbers)

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安静時機能的MRIデータによるてんかん焦点推定方法の開発

Estimation of epileptogenic focus with network analysis of resting-state fMRI data

(日本神経科学学会、2010年9月2–4日、神戸にて発表。本研究は、名古屋大学医学部脳外科と放射線科との共同研究です)

約6分間の安静時fMRIのvoxelごとの時系列データ(約17万個)を用いて、あるvoxel (Vi) と他の全てのvoxelとの相関関数から、slice timing を考慮し相関係数を計算します。それらの平均値をそのvoxel (Vi)の値とします。この計算を全てのvoxelで行い、その値(つまり相関係数の平均値)が比較的高い脳部位を探索します。そのような部位は、グラフ理論によるネットワーク解析でいうHubといわれる点に相当すると考えられます。すなわち、他の多くの点とつながりがあるということです。ハブ空港のハブと同じ意味です。我々の検討では、脳波や脳病変などで2次性全般化てんかんの焦点が存在すると推定される部位にHubが存在することがわかりました。発作時にはてんかん焦点から異常な信号が脳の全領域に発信されているとすると、そのためには異常な神経ネットワークが構築されている可能性があります。そのようなネットワークは非発作時にもシナプス結合の強さとして存在しているのかもしれません。BOLD信号によるfunctional connectivity (2つの部位間の相関係数の高さ)はシナプス結合の強さを反映していると考えられているので、非発作安静時にてんかん焦点がHubとして描出されうるのかもしれません。図は、右側頭葉外側にcystのある症候性てんかんの方の解析結果です。この方は、脳波で右側頭葉に有意な発作波がみられ、左側頭葉にもいわゆるmirror focusが疑われました。Hub解析ではcystの周囲にHubが、また左側にもmirror focusと思われるHubがみられます。まだまだ検討事項が多くありますが、てんかん外科に有用な方法となる可能性があると思われる所見です。