和歌山県立医科大学国際交流センター
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留学生の体験談

体験談

チャールズ大学第二医学部留学報告書

古市瑞歩

   2017年4月10日から5月5日までの一ヶ月間、チェコのチャールズ大学第二医学部で選択ポリクリをさせて頂きました。主に5年生のInternational classに入り、共に授業を受け、実習に参加して参りました。
   まず、海外での選択ポリクリを希望した理由としては、@海外の医学教育はより実践的だと聞いていたため、その環境下で現地の学生と共に学ぶことで沢山の刺激を受けたかった。A医学英語、日常英語の力を高めたかった。という点が挙げられます。また数ある海外での選択ポリクリの中でチャールズ大学を選んだのは、大学の附属病院であるMotolが小児科に強く、小児科志望の私にとってそれが魅力的だったからです。
   実習を有意義なものにするため、英語の教科書を使って疾患を学んだり、オンライン英会話講座を受講したりして、実習に臨みました。
   しかし、チェコに到着してまず痛感したのは、「ここが日本ではないこと」です。まず、実習が始まる前に知らされていたのは宿泊する寮のチェコ語のURLとEverything is all right.という言葉のみ。この辺りから危うさは感じていましたが、初日に医局へ向かうと各科の受け入れ態勢ゼロ。日本ならあり得ないことが、普通に起こることを留学初日にして学びました。以前和医大に留学していた学生に一緒に交渉して貰うことで、実習への参加は快諾して頂けました。
   International classでは、ヨーロッパを中心に様々な国から集まった学生と共に授業を受けたり、外来、病棟実習を行ったりしました。事前準備をしていたこともあり授業や実習内容の理解はそう難しくはありませんでした。5年生のクラスであったためか、「より臨床的」と言われる側面はあまり感じませんでしたが、彼らの学ぶ姿勢には圧倒されました。授業中は常に質問が飛び交い、授業内容は益々深くなっていきました。質問内容はいつもハイレベルなわけではありませんが、先生方は授業を毎度中断し、丁寧に説明して下さいました。日本人の方が一見polite(私たちは授業中にお菓子を食べたり、堂々とケータイを触ったりしない)ですが、怠惰に見える彼らの方が格別に真面目で真摯でした。
   一ヶ月間チャールズ大学で学ぶ中で、私が日本で学んでいる環境が恵まれすぎていることに気づきました。チャールズ大学では、授業は13時くらいに終わってしまうため、外来見学や病棟患者の診察などを行いたければ、自分で先生に申し込む必要がありました。こちらから頼めば先生方は快諾してくださいますが、こちらから申し込まなければ、それを経験することはできません。和医大での授業や実習を思い返すと、和医大の教育システムは余りに優れていて、気を抜いていても与えられたことをその通りに行っていれば、知らぬ間にある程度の知識はついていきました。そうやって流されるように生活していた私にとって、「もっと知りたい」「もっと教えてほしい」と先生方にお願いする彼らはとてつもなく刺激的で、学ぶ姿勢について考えさせられました。
   一ヶ月の留学生活では、前に話したような「日本では有り得ないこと」に翻弄されながらも、その度に現地でできた沢山の友達の優しさに支えられ、チェコの文化や風土、生活、ビールの美味しさを知り、その中で英語力も向上させることが出来ました。ここで学んだこと、ここで得た友達は私の人生の中でかけがえのないものになると思います。最後になりましたが、前国際交流センター長の前田先生、林さん、和歌山県立医科大学に、このような貴重な機会を与えて頂けたことに心より御礼申し上げます。

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