和歌山県立医科大学国際交流センター
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留学生の体験談

体験談

コンケン大学での海外実習を終えて
1266090 宮本 真衣

   4月の一ヵ月間、私はタイのコンケン大学で交換留学生として臨床実習させていただきました。皆さん、コンケンという地名を聞いても正直ピンとこないと思います。私がコンケン大学を知ったのは、昨年この大学から和医大に来た留学生と友達になってからです。彼女たちはとても優秀で勤勉、性格も優しく思いやりのある子たちで、本当に素敵な異文化交流ができました。そんなこともあって今回、逆に自分がコンケン大学に行くという、思ってもみなかった機会に恵まれ、とても嬉しく思います。
   コンケンはタイの北東部のイサーン地方に位置します。私が滞在した4月は、ソンクラーンと呼ばれる水かけ祭りで盛り上がるほど、タイでは1年を通して最も暑い時期でした。
   私は救急科と産婦人科を2週間ずつ回りました。あいにく、学生の夏休みと被ってしまったため学生のポリクリに参加することはできず、インターンやレジデントの先生方につかせて頂きました。そこでは頻繁に「胸水穿刺したことある?」「血ガスとれる?」「気道挿管したことある?」などの質問がされるのですが、残念ながらほぼ全部「見たことはある。」です。どうやらタイの医学生は4年生から臨床実習ではすでにこのような医療行為をするのが当たり前のようで、6年生ともなると医師不足ということもあり、医療現場の戦力となるらしいのです。これには本当に驚かされました。また、彼らは医学の勉強を英語でします。日本から持って行ったイラストの豊富な教科書はすごく羨ましがられましたが(笑)、インターンも学生も英語ですべて丁寧に説明してくれ、また、引用してくる本などからも、世界基準なのだなと感じる場面が多数ありました。また、私は学生寮に宿泊していたので夏休み中の学生たちの生活を垣間見ていたのですが、彼らは本当に勤勉で、寮にあるフリースペースやパソコン室で一日中勉強をしているのをよく見かけました。
   救急科では、さほど日本との大きな違いを感じることはありませんでしたが、一度、おもむろに救急車に乗せられ、熱射病で意識喪失している男性の救急処置にあたる機会がありました。ERに到着し、40度まであがった体温を冷やすために、早急に冷水でしぼったタオルでひたすら体を拭き続ける作業をERのスタッフに交じって行えたことは後にも残る思い出になりました。(どうやら、暑いタイでもここまで重症の熱射病は稀なんだそうです)
   タイの病院で実習させていただいて、タイの医療現場の実態を知ったり見学をできたことはもちろん大きな価値ですが、それと同じくらい、それらを通してタイの文化や住む人たちの生活の様子、日本ではあり得ないことがあちらでは当たり前だった時のカルチャーショックや、反対に自分たちと似ていたり同じ感覚を見つけた時の嬉しさ、郷に入れば郷に従い、同じように生活してみたことは、コンケンの田舎町でも毎日が十分刺激的で本当にそれが楽しかったです。そんな異文化体験を、旅行という形ではなく、将来の自分がなるであろう医師や、同じようにその夢に向かっている学生たちとの交流の中で、1か月間もさせていただけたことを本当に感謝しています。旅行は自分で行けても、このような体験は簡単にできることはありません。そしてここで見たり感じたりしたことは、自分の糧になっていることと思います。是非、この素晴らしい機会を後輩の皆さんにも活用していただきたいです。
   最後になりましたが、この実習にあたってご尽力くださった前田先生、国際交流センターの林さん、本当に貴重な体験をいただきありがとうございました。

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