和歌山県立医科大学国際交流センター
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留学生の体験談

体験談

海外臨床実習留学体験記 〜University of Vermont〜
和歌山県立医科大学6年 奥田 勝也

  本学6年次選択ポリクリを利用し、バーモント大学に3週間臨床実習留学をさせて頂きました。バーモント大学は1971年に創立された歴史のある大学でバーモント州の最大都市であるバーリントンに位置します。バーモント州は英語表記でVermontと表記され、これはラテン語でVerは緑を、Montは山を表しています。この言葉が表す通り、夏には緑の山々に囲まれる美しい州です。本臨床実習では外科病理の教授である木田先生のもとで3週間を過ごしました。本実習は、病理学のみならず、整形外科診療所、皮膚科、呼吸器内科、ER、ファミリーメディスン診療所、消化器内科(内視鏡検査・手術)、泌尿器科(手術見学)、輸血部、一般外科(手術見学)、シミュレーションセンターなど沢山の部門を見学しました。病理学では、カンファレンス、切り出し、標本の作製、剖検に参加しました。米国における病理医の多さは授業で学びましたが、実際に目の当たりにすると日本との違いに驚きました。病院のワンフロアーが病理部であったり、検査部だけでなく輸血部も管轄していたり、病理部が剖検や細胞診、外科病理など多くの部門に分かれていたり、外科病理でも乳腺や子宮など各臓器に分かれていたりと日本とはスケールが違いました。それだけでなく、多くの病理医が診断中にディスカッションしたり、毎日のように他科とのカンファレンスでディスカッションしたりと雰囲気も違うものでした。これまで、本学で剖検を見学させていただいた経験はありましたが、アメリカでの剖検は日本のものとは異なるものでした。ご遺体の体格や人種差だけではなく、剖検のシステムが大きく異なっていました。日本では病理医がほぼすべての作業を行いますが、遺体解剖を専門とする人や記録の介助を専門とする人がいて、病理医は診断と切り出しに専念していました。その他、多くの他科や診療所を見学して、診療スタイルや患者関係、疾患の違い、手術室の雰囲気の違いなど、多くのことを学ぶことができました。米国の診療スタイルは、日本の様に座っている医師のもとに患者が入ってくるのではなく、患者さんがそれぞれの診療室で待っていて、そこに医師が訪問するというスタイルでした。医師と患者の関係も異なり、握手で始まり雑談をして、友達同士という感じの患者関係でした。皮膚科では皮膚癌、特に基底細胞癌の多さに驚きました。外来であたかも虫歯を治療するかの様に頬の皮膚がんを切除し、その場で迅速病理検査をしてその後すぐに形成的な手術を行っていました。手術見学では、常に笑い声が絶えず、BGMではインターデットで最新の音楽や定番のロックなど外科医や麻酔科医、看護師が音楽に乗りながら手術が進んでいました。日本とは異なる医療を実体験し、アメリカと日本の文化の違い、医療システムの違いを肌で感じることができ本当に貴重な機会となり大変感謝しています。臨床実習のきっかけを作ってくださった村垣先生、また留学を勧めてくださった前田先生、何でも相談に乗ってくださった林さんをはじめ、この機会を支えてくださった和歌山医大の皆様には感謝申し上げます。最後に、この3週間お世話になり、医療のみならずわが子の様に色々な事を教えて頂いた木田先生には、心より深く御礼申し上げます。木田先生のおかげで海外留学というものが敷居の高いものではなく手の届くところにあるのだと実感できました。これまで、「留学するには英語を堪能にして、英語で医学を学んで、海外の友達を作って・・・」と思っていましたが、何よりもまず留学することの大切がわかりました。本当にありがとうございました。
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