和歌山県立医科大学国際交流センター
| ENGLISH | JAPANESE |

留学生の体験談

体験談

コンケン大学での救急コンペティションに参加して
5年 1266079古市瑞歩

 私は、2017年度コンケン大学主催の救急コンペティションICEM(International Challenge of Emergency Medicine)に参加させて頂きました。このコンペティションは、学生に救急医療の重要性を強調することと生徒間の国際交流を目的として昨年から開催されています。試験は第一ラウンドから第二、最終ラウンドまであり、第一ラウンドでの個人成績優秀者と最終ラウンドでのトップチームが表彰されます。また、他大学の学生とグループを作り、タイの文化やコンケン大学の救急システムを学ぶプログラムも多く組み込まれています。
  今回出場させて頂くにあたっての私の目標は、@第一ラウンドの突破と個人成績優秀者としての表彰、A意識の高い海外の学生から刺激を受け、今後の勉学に生かすこと、の二つでした。

  1. まず、第一ラウンド突破のため、参考図書であるTintinalli’s Emergency MedicineのMCQ問題集を元に同輩と勉強会を開き、週に1回は救命救急部の加藤教授や置塩先生に質問する時間を設けて頂きました。しかし、結果は予選敗退というものでした。敗因は、昨年と同様形式のMCQに加え、今年から新たに追加されたspot diagnosis(各問につき1枚の写真が提示され、その疾患名や病態、病因などを問題に応じて英語で答える問題。計20問。)である思います。私たちは、readingとMCQの対策はしましたが、writing対策は全くしていなかったため、普段から英語で医学を学ぶタイやマレーシア等の東南アジアチームに大きな差をつけられてしまいました。来年私たちの後輩がこのコンペティションに出場する機会を頂けるなら、少なくとも3ヶ月の対策期間(半年間の対策を行うチームもあるそうです。)とwritingの練習が不可欠だと感じました。
  2. 第一ラウンドのspot diagnosisを終えた後の敗北感も大きいものではありましたが、第二ラウンド、最終ラウンドの進出校のレベルの高さは目を見張るほどのものでした。第二ラウンド以降は、進出校はステージに上り、テレビで見るクイズ番組のようなパネルクイズが行われました。彼らは、難しい鑑別や稀な疾患を答えるだけではなく、薬剤の投与選択や用法、用量まで完璧に正解し会場を沸かせていました。ここで、医療英語の得手不得手以上の圧倒的な差を見せつけられました。この差は、臨床実習システムの違いを大きく反映しているように思います。私たちの実習期間が1年間であるのに対して、他のアジア圏の大学では3年間と長いです。また、内容もより実践的なようで、担当患者のプレゼンはもちろん、簡単な処置は学生が行うそうです。中には、実習の最終年はお給料を貰いながら働く形を取っている学校もありました。本校の臨床実習期間も長期化しようという傾向にはありますが、受動的な臨床実習を行っていては、彼らと同じレベルに到達するのは困難だと感じました。臨床実習のシステムが違うのは致し方ありませんし、安直にどちらが良いとも言い切ることはできませんが、より積極的な姿勢で実習に臨むべきだったと反省しました。

  今回のコンペティションでは、目標を達成することができず非常に悔しい思いをしました。しかし、コンペティションに向けて学ぶ中で医学知識も増え、対策をしたMCQに関しては第二ラウンド進出校と同程度の手応えを得ることができました。さらに、将来同じ分野で活躍する多くの友達を得ることができ、彼らと将来どのように医療に携わっていこうとしているのかなど色々な話しをすることで、沢山の刺激を受けることができました。また、Hospitalityに溢れたコンケン大学の学生スタッフのお陰で、最高の環境で非常に充実した最高の4日間を過ごすことができました。このような貴重な経験をさせて頂けたことに深く感謝しております。
  最後になりましたが、お忙しい中時間を割いて教えてくださった加藤教授、置塩先生には、いつも私たちの疑問に臨床的な側面から意味づけをして頂き、格別のご指導を賜りました。本当にありがとうございました。また、サポートをして頂いた奥田育英会の方々にも心より感謝申し上げます。
ここで感じた悔しさや感謝の気持ちを忘れず、気持ちを新たに一層努力して参ります。

 

 

copyright(c)2008 wakayama medical university, all right reserved