和歌山県立医科大学国際交流センター
| ENGLISH | JAPANESE |

留学生の体験談

体験談

コンケン大学 救急医学コンペティション(ICEM 2017)に参加して
                                                                                                井口 豪人

 今回私は、和歌山県立医科大学としては初参加となる、タイ・コンケン大学主催の医学生が互いに救急医学に関しての知識や技能を競い合う国際コンペティション(International Challenge of Emergency Medicine)に参加させて頂きました。
  参加するにあたって、自分自身の中で「多くの学生たちと交流することで、世界の医学教育のstandardを体感すること」と「研修医になる前に、日本の救急医学の優れている点や世界との相違点を理解すること」の2つの目標を設定しました。また、和歌山医大のチームとしては「second round進出」を目標にしました。
コンペティションとしては、first round(MCQとspot diagnosis、23team参加)、second round(short answer、16team 参加)、final round(oral questionとOSCE、4team参加)の3つのパートに分かれています。
  私たちのコンペティションの結果は、予選敗退でした。この結果は、完全に自分たちの学習不足や経験不足によるものです。指定教科書を使った毎週の事前学習に遅くまで付き合って頂いた、救急医学の加藤教授と置塩先生に対して申し訳なく思います。
   自分自身の目標はある程度達成したと考えていますので、以下はそれについて書かせて頂きます。
1. 多くの学生たちと交流することで、世界の医学教育のstandardを体感すること
   参加していたのは、アジアを中心に15大学8か国です。参加する全ての学生は事前に小グループに
   分けられます。私のグループは、中国・台湾・マレーシア・タイ・日本(井口)の5か国8人で構成されて
   いました。first roundが終わって痛感したことは、自分が答えを日本語で分かっていたとしても、それ
   を英語で(しかも筆記で、スペルミスなく)答えないと意味がないということです。私を含む東アジア勢
   は、自国の言葉に翻訳された教科書を使って学習しているので、医学英語に触れる機会が少なく、今
   回のfirst roundは難しく感じました。一方、タイやマレーシアの学生は日常学習から英語原著の教科
   書を使っており、自国語と英語両方で医学的な説明やwritingができていました。つまり、世界の
   standardは英語での医学的知識のコミュニケーションなので、私たちも必ず医学英語を学習する必
   要があるということです。毎日の学習の中で意識的に医学英語に触れる機会を増やすなど、個人個
   人の意識改革が必要だと強く感じました。
2. 研修医になる前に、日本の救急医学の優れている点や世界との相違点を理解すること
    一番強く感じたのは、その国やその地域に即した形で救急医学は発展しているということです。例え
   ば東南アジアでは海洋生物による中毒が多いためにtoxicologyが必須であることや、交通システム
   が未発達のことが多く外傷が起こりやすいために外傷救急が発達していることなどが特徴として挙げ
   られます。一方、日本では交通事故外傷は比較的少ないですが、生活習慣によって引き起こされる
   脳卒中や心疾患に対応することが求められます。また、和歌山医大にもドクターヘリが就航していま
   すが、コンケン大学附属病院では市場などの狭い路地などを抜け、医師をより早く現場に向かわせる
   ためのドクターバイクが整備されていました。私は、日本の救急医がこの国際的な違いを知っている
   ことは非常に大切なことだと考えます。なぜなら、自国のweak pointを知り、その点を他国から学ぶこ
   とができるからです。私のグループでは、1つの疾患やその病態を多角的に考えられるように、今後も
   より国際的な視野を持ち、互いに協力してレベルアップしていく必要があると話し合いました。

 今回、結果自体は残念でしたが、4日間の滞在で多くのものを得られたと思います。救急医学に関しての知識や国際的相違、医学英語の重要性に気づけたのはもちろん、今後世界で活躍するだろう多くの各国の友人ができたことが一番の財産です。この絆を大切にして、彼らに追いつき追い越せるように、今後も頑張っていきたいと思います。
  また、コンケン大学のホスピタリティは素晴らしかったです。アクティビティも含め、とても快適に楽しく過ごすことができました。コンケンの町が本当に好きになりました。
   チームのメンバーである上田君・奥村君・古市さんの3人にも感謝します。チーム結成後から、一緒に長い時間勉強してくれてありがとう。
   最後に、このような素晴らしいチャンスを与えてくれた改正国際交流センター長、岡村学長、加藤教授、アドバイザーとしてタイまで来ていただいた置塩先生、サポートしていただいた林さんに感謝します。また、支援していただいた奥田育英会の皆様に感謝します。本当にありがとうございました。

 

copyright(c)2008 wakayama medical university, all right reserved