和歌山県立医科大学国際交流センター
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留学生の体験談

体験談

山東大学留学体験記 
医学部三年 竹村友香

   平成28年10月から平成29年1月までの基礎配属の期間、中国は山東大学医学部生理学研究所に留学させて頂きました。この報告がこれから中国に留学される方の参考に少しでもなれば、と思います。
    私がこの時期に留学を志したのは、外国で三か月間学生として過ごす期間はこれを逃すともう無いと思ったからでした。実際、三年生という時期にこれだけの期間海外研修に送ってくださる大学は少なく、大変貴重な経験をさせて頂きました。苦しんだこともたくさんありましたが、帰ってきた今は多くのものを得、ひと回り大きく成長できた実感があります。
    中国は日本と距離が近くかかわりの深い国です。しかし私は留学以前にこの大陸の地を踏んだことはない上に、海外も最長で二週間という経験不足から、環境に慣れるまで想像よりも時間を要しました。特に苦労したのはコミュニケーションです。他国との比較はできませんが悪い意味でも良い意味でも中国の方は個人主義です。日本人の常識はもちろん通じず、自分を強く持っていないと何もできない。では積極的になろう、として街に出てみても英語が通じない。これが一番苦労しました。同じ漢字を使っているとはいえ形も発音も違います。一年生で中国語を履修していましたが、地方では方言という壁もあります。親切な方が助けてくださっても、なんとか片言で話すのですが返答が早くて聞き取れず、相手に申し訳ないと同時にこちらも言いたいことが言えないいらだちが常にありました。ひと月ほどして中国語を扱う力が上達しこの感覚から自由になるとだいぶ過ごしやすくなりいろいろなことが見えてくるようになりました。自分の言いたいことも英語、中国語まじりでいろいろ発言し良い強気が身に付きました。
    また中国の方は日本人が思っているほど日本のことを知らない人が多いという印象を受けました。日本で漢字を使っているということすら知らない人もいました。もちろん日本の文化(特にサブカルチャー)に興味を持ってくれる人もおり大学内の売店で知り合いそのまま友達になった学生もいます。留学生がたくさんいて研究室の留学生とは留学生ならではの悩みや宗教のことを話したり、生活の情報を共有したり異文化交流もできました。
    先進国ではない中国に行くということ。これについては私自身考え続けた三か月でした。そして三か過ごした今いくつか掴んだことがあります。そのうちのひとつは安定からの脱却です。中国は発展途上国、かつ人口も非常に多いとあって上昇志向をより強く感じました。私たちより明確に自分の将来を予測し、人よりひとつでも上に行こうと励んでいる姿勢に感銘を受けました。
    研究所での生活については、初めの一か月は一人の大学院生につき彼女がどのように研究の計画を立て、行っているか、よく観察しひたすらノートにメモを取りました。日本の実習ではよく練られ与えられたものを忠実に実行するという受動的な姿勢が当たり前でした。故にはじめは自分で詳しくメモしたつもりでも後に自分で行う段に不足に気づくことがよくありました。慣れると色々考えてメモをとるようになり、一つの操作の意味を調べわかったことを次に生かして改善点を一緒に考えたり、中国語びっしりのプロトコールをなんとか解読して実験を行ったりできるようになっていました。この期間で使用したノートは何冊にもなり宝物になりました。
    また休日も積極的に活動するように心がけ、地元人おすすめの繁華街にでかけたり、ほぼ全てが中国語アナウンスの高速鉄道にのり北京上海青島へと足をのばして済南市以外の中国の様子を見たり、年末には両親に済南を案内したりすることができました。
    また、現地の方には大変お世話になりました。到着した翌日に、以前和医大に留学しておられた劉先生のご家族が名所?突泉に案内してくださったり、地元のスーパーなど生活のすべをおしえてくださったりと、とても親切にしてくださいました。本当に感謝しています。和医大に留学に来ていて中国で再会した大学生にも列車の乗り方から観光案内まで大変お世話になりました。このようなことは大学間のつながりがあってこそ。この両校の関係をこれからも大事にしなければいけないと強く感じました。
    最後になりましたが、今回このような貴重な機会を与えてくださった学長の岡村先生、大気汚染など衛生面での悩みについて大変よくしていただいた羽野先生、国際交流センターの前田先生、林さん、アラン先生、劉先生とご家族のみなさん、山東大学生理学研究所のYu教授はじめ三か月色々なことを教えてくださった先輩玉静小姐、Makawi、研究員の方々に深く感謝申し上げます。さらにこの留学をサポートしてくださった奥田育英会の皆様、そして家族に深く感謝申し上げます。

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