和歌山県立医科大学国際交流センター
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留学生の体験談

体験談

渡部 博明

たった3か月、されど3か月、2015年11月から2016年2月の初めまで、基礎配属としてアメリカ合衆国のUniversity of California, Davis (UC Davis)のlabでお世話になりました。

私たちが所属したlabはMedical schoolが他学部と異なりUC DavisのMedical centerもある州都のSacramentoに位置しており、私たちがホームステイしているDavisから車で25分ほどの距離にありました。Davisは自転車の街として有名であり、さらには安全ということでCalifornia内でも人気の街です。Davisでは車社会のアメリカにもかかわらず確かに自転車で移動している人を多く見かけ、夜にジョギングをしている人も多くおりました。そこにホームステイしているため、日本と同じような感覚で快適に過ごすことができた点は非常によかったですが、labの先生方に、夜は気を緩めずに、財布は出さないように、など身を守る術を教えていただき少しアメリカの危険性を認識できましたし、この3か月間では何にも問題は起きませんでしたが、labの日本人のお子さんが日本の好きなところで「夜に出歩けるところ」と言っていた点が非常に印象的でした。

Dr. Maverakis labで行われている自己免疫疾患の機序解明に関する研究の一つに必要なノックアウトセルの作製をDr. Izumiya labで用いられているCRISPR/Cas9システムを用いて行うというテーマをいただいたので、三か月間labでMentorに教えていただきながら基本的な手技の習得とともにそのテーマに取り組みました。実験の理論や原理は講義を通して学んではいるものの、その実際を学ぶということ、さらにそれを全て英語で行うというところで基礎配属期間中は常に苦労を得ていました。しかし幸い、labのボスとlabメンバーの一人が日本人の先生であったこともあり、どうしてもわからないことがあれば質問できる環境があったことが非常に助かり、またその先生方からアメリカでの永住権や研究を行うことに関する話を直接伺うことで、研究職という観点から見た日本とアメリカの違いや、そのほか暮らしで便利なところ、苦労するところまで伺うことができたことが、自分自身にとって大きな経験になったと感じます。ラボで英語で発表する機会が2回ありましたが、発表が思うようにうまくいかなかったのもいい経験になりました。

滞在中には、私たちの所属したlabがDermatologyに所属していることもあり、labの先生にお力添えいただいたおかげでDermatologyのクリニックを見学することができました。ほとんど日本と変わらないのだな、というのが正直な感想です。ただ、日本では高卒からいきなり医学部に入学して6年で医者になれるのと異なり、アメリカでは4年制の大学を卒業してからボランティアなどを経て、それからやっと4年制の医学部に入学します。実際に医学部を目指している方と話した結果、アメリカの医学生の方が人生経験や意思の強さ、成功志向などが平均して高い様に感じました。アメリカが概して素晴らしいと言いたい訳ではないですが、世界にはそういった人がいるのだということが学べ、自分の将来を改めて見つめなおすことができたように感じます。

アメリカに来ること、海外で暮らすことなどほとんどのことが初めてで、今回得られた経験は本当にかけがえのないものになりました。アメリカのいわゆる“Holiday season”に訪れたために、アメリカのThanksgivingやChristmasなどもさまざま経験できました。受身の姿勢でいてもある程度快適に過ごすことのできる日本と大きく異なり、自分を主張していかないと何も得られないという厳しい環境にもさらされたので、自ら積極的に話しかける、質問をするといった度胸もついたように思います。

最後になりましたが、基礎配属での海外留学に尽力くださった高田先生、前田先生、国際交流センター林さん、支援をしてくださった奥田育英会の皆さま、実際にlabで受け入れてくださった泉屋先生、MentorとなってくれたDr. Yuanzhi、labでの質問に多数答えてくださった中野先生、下田先生、数えきれない方々にお世話になり、大学関係のつながりという垣根を超えた、人と人との繋がりの大切さも学ぶことができました。

本当にありがとうございました。

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