和歌山県立医科大学国際交流センター
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留学生の体験談

体験談

Charles University, 2nd Faculty of Medicine, Nemocnice Motol& IKEM臨床留学体験

和歌山県立医科大学6年 石亀綾奈

私は2014年5月に一ヶ月間チェコのプラハにあるチャールズ大学第二医学部付属病院のNemocnice Motolと関連病院のIKEMで臨床実習をさせていただきました。Nemocnice Motolはベッド数約2400床のヨーロッパ最大級の病院です。小児科が特に有名で小児病棟だけで700床ものベッドを持ち、様々な疾患をもった子どもたちが集まってきます。新生児から19歳の患者さんがこの小児病棟で診療されます。私はこの小児科病棟のうちPediatric Nephrology(小児腎臓内科)とPediatric Emergency(小児救急)で3週間お世話になりました。小児腎臓内科では20名程の患者さんが入院していました。透析室も病棟内にあり、透析専門看護師の方が透析の管理をしていて医師はサポート程度だったことに驚きました。入院患者さんも外来でも腎臓移植後のフォローの子どもが多く、透析をしている子供も移植待ちの子ばかりでした。子どもは優先的に移植を受けられることもあって移植される患者さんが多いのかなと思いました。週に一度移植コーディネイトについて話し合うカンファもありました。移植がこんなにも身近にあることが新鮮でした。私の実習内容は毎朝カンファから始まり、その後は担当の先生について担当患者の回診をします。聴診、触診をさせていただいたり、シャボン玉で赤ちゃんをあやしたり毎日かわいい子どもたちを診るのはとても幸せでした。外来、検査、処置の見学も学ぶことが多かったです。患者さんと先生のやり取りは基本的にチェコ語なので意味は分かりませんでしたが、一緒についているチェコ人の学生が英語に訳してくれたのでとても助かりました。チェコの学生は毎日患者さんを数名当てられて、カルテをまず読んでから診察に行き、その後自分で先生のカルテに打ち込みます。検査にも全てついていきます。生徒と先生がほとんど一対一でついているので臨床の現場で学べることが多いと感じました。私もカルテの内容を学生に訳してもらいながら何とか理解しようと必死でしたが、それを先生に自分の口で伝えるのはとても難しかったです。先生に質問もいろいろされましたが、わからないことが多く、毎回優しく教えて下さりました。チェコの学生は質問に対して次々に答えていくので積極性が日本の学生とは違うと感じました。
小児救急では救急車で運ばれてきた患者さんの処置、検査や外来を見学させていただきました。本来は学生が見学できるところではないのですが、見たいとお願いすると許可してくれました。重症患者やヘリで運ばれてくる患者以外は何の予告もなしに救急車がすべての患者を運び込んでくる制度には驚きました。様々な科のドクターが次々にやってきて診断のために問診や検査をする過程を見学できてとても勉強になりました。外来ではその日突然訪れたにも関わらずいろいろな処置をさせていただきました。基本的に自分からやりたいと言えばいろいろなことをさせてもらえます。
IKEM病院ではTransplant Surgery(臓器移植外科)で一週間お世話になりました。IKEMは私が住んでいた寮からバスと電車を乗り継いでプラハの端から端まで移動する程の距離だったので毎日の通学は大変でしたがとても貴重な見学をたくさんすることができました。IKEMは医療研究機関病院なので特別な症例しか運ばれてきません。とくに循環器系が有名でチェコで初めて心臓移植に成功した病院でした。プラハ周辺の臓器移植も全てIKEMが担っていました。普段は夜中にしか来ない脳死体ドナーからの移植を初日から見学することができ、とても幸運でした。ドナーから様々な臓器を取り出し各々の専門の外科医がその臓器を運んで自分の患者に移植手術を開始していく様子はとても衝撃的でした。生体ドナーからの移植も見学することができとても興味深かったです。外来では先生方がそれぞれの患者さんについて英語で説明して下さり勉強になりました。処置や病棟での問診もさせていただきいい経験になりました。普段は学生はIKEMにはいないのですが、第一医学部から来た学生と数日間一緒に実習することができ心強かったです。
病院実習とは別に、一緒に留学していた大西さんの実習科の学会に参加させていただく機会もあり、本当にたくさんの経験ができた留学でした。
多くの先生方や学生、友達に助けられながらチェコの医療だけでなく、歴史や習慣、食べ物、様々な宗教など多くのことを学びながら充実した一カ月を過ごすことができました。プラハはとても美しく歴史のある街で公園もたくさんあり、毎日どこを歩いても飽きることがありませんでした。このように素晴らしい街で住みながら医学を学ぶことができ、本当に幸せでした。このような機会を与えて下さった坂口教授、前田教授、アラン先生、国際交流センターの林さん、チェコで出会った全ての方々に感謝しています。ありがとうございました。

            チェコ人の学生と          小児腎臓内科Dr.Ziegと小児救急のDr.    プラハ城を望む丘にて

             臓器移植外科教授Dr.Fronek                           IKEM外来                             IKEM病院

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