ご挨拶

研修を希望する方々へ

循環器内科を希望される方々や将来の専門科を悩まれている方々に同業者・同窓生の一先輩としてアドバイスさせていただきます。
まず、将来の自分の専門を決定するに当たっては、純粋に「自分の好きな科・興味のある科」を選ばれることをお勧めいたします。
医師という職業は一生の仕事で、一生勉強を求められます。
好きであれば自然に努力し、勉強し、結果的に患者さんや社会に貢献することができ、大なり小なりの達成感を得ることができるでしょう。
好きであれば、多少環境が悪くても、気の合わない人がいても地道に努力を続けることも可能でしょう。
種々の事情で好きでない科を選んだ場合は、まったく逆の結果となることは明白です。
選択する科が決まったら、次に大切なことは、誰のもとで(どの指導者のもとで)どの施設で研修するかが重要です。
指導者が技術的にも学問的にも実力があり、理解力・包容力のある場合、本来ならできない研修や技術習得、教育体験などをすることができるしょう。
自分だけなら、あるいは環境が悪い場合なら1つや2つしか達成できないことが、優秀な指導者のもとでは10倍も20倍も仕事ができます。
技術は盗むことができますが、考え方・チーム作り・人間性は日々接して染まるものです。自分の師と仰ぐことのできる人にめぐり合えることが、そういう人を探すことが大切です。

さて、当科では、当然のことであるが「自分が病気になったときに安心して診療してもらえる医師」を輩出することを基本としております。
特殊な領域だけに特化するのではなく、まず、3年間で循環器疾患一般を身につけること、general cardiologistとなることを基本としております。
後期研修3年間で偏りのない幅広い循環器疾患の診療を習得します。その後はカテーテルインターベンション・不整脈・非侵襲的診療など本人の希望に沿った指導をしております。
また、希望によっては研究・国内・海外留学・地域医療など個人の要望に沿った指導体制を考えております。
臨床とは「単に日常診療行為をすること」ではなく、その中から新しいことを発見し、また、自分たちの治療成績と他施設とを比較することで将来の治療を導くことが大切です。こういった活動から国内外での臨床研究報告や一流紙への投稿なども指導しております。

大学での研修は雑用をさせられるだけで十分な研修ができないと一般的に言われます。大学にはそのような実態にさえ気付いていない救いようのない方々もおられます。
ただ、もし、研修システムがうまく稼動すれば大学ほど理想的な研修病院はないのも事実です。
自身の経験から、すべての領域の専門家がそろっていて、基礎医学の専門家もいて、不明な点がすぐ誰にでも尋ねることができる。
こんな素晴しい施設は他にはありません。
ただ、横のつながりが希薄で、協力関係を得ることが難しく、機能的に動いていないのが問題です。
幸いなことに当大学は、適切な規模で、一部県立病院的要素も兼ね備えているため、組織作りが比較的易しい状況にあります。事実、科を横断した治療が日常診療で行われております。
また、少人数による充実した研修システムで、十分な症例があり、大都会の総合研修病院と同等以上の研修が可能であると考えております。
県民の医療福祉を守るのは県立医大としては当然のことであり、医科大学である限り広く世界を競争相手に日常診療を続けることが大切です。
都会で大きな総合大学や医療センターで素晴しい診療・研究ができるのは当たり前です。和歌山から世界に向かって発することが大切なのです。

単に夢がある医局ではなく、夢がどんどん広がる医局で一緒に汗をながしませんか。
常に国内外から訪問者がある素晴しいチーム作りをしませんか。
単に教わるのではなく、自分がそのチームの一員として頑張ることで自然に先輩から教わり、後輩に教え、その結果が世界に向かっての発信につながっている、そんなチームの一員になりませんか。
女性が循環器内科を選択するのは難しいのではないかと悩んでいませんか。確かに男性が女性に代わって出産することはできませんが、女性が男性に代わって担当できる領域はたくさんあります。
心臓超音波やMDCT・MRIなどは根気強い努力家である女性が活躍できる分野のひとつでしょう。育児中も午前だけあるいは午後だけ診療し、診療技術を維持しながら最新の医療も習得できるシステム作りも考えております。
古い考え方にとらわれるのではなく、明日・明後日、将来に向かって理想的なチームを一緒に作りましょう。

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