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センター長ご挨拶・施設概要

 

 

写真:センター長

『救急医療は地域医療です』

 地域医療という言葉には、医療資源に恵まれないへき地・離島の医療や、保健・福祉の視点を含めて患者さんに接する家庭医学のイメージが強いかもしれませんが、地域全体で住民の生命を守ることこそ、地域医療の根幹であると考えると、救急は地域医療の大切な部分を占めていることがわかって頂けるかと思います。

 全国には245の救命救急センターがあり、たくさんの救急医がそれぞれの地域・施設で診療にあたっていますが、どの救命救急センターをとっても同じものはありません。最重症症例の診療に特化した施設から、ER部門の外来診療に力を入れている施設まで様々な形態で医療が提供され、共通しているのは、その地域で求められている救急医療をなんとかして供給するように努力していることです。私たち救急医が対象としている病態の多くは、治療までの時間的制約があるため、病院までのアクセスが予後を決める重要な要素になります。いわゆる都市部と過疎地では人口密度も違えば、地理的条件も異なるので、救急体制の構築には、消防組織はもちろんの事、行政や周囲の医療機関との協調が不可欠で、地域全体を俯瞰したシステムで診療を行うことが、地域医療たる所以と考えています。

 和歌山県立医科大学附属病院 救急集中治療医学講座/高度救命救急センターは、篠﨑正博初代教授が1989年に高度集中治療センターとしてICU・CCUの診療を始められたのが母体となり、1999年に大学病院移転の際にERと日本型三次救急医療の機能を加えて現在の体制になりました。翌2000年に救命救急センターの認可をうけましたが、大学病院に併設の救命救急センターという利点を生かして、内科系・外科系それぞれの診療科とスタッフの人事交流を図ることで、院内の各専門診療科と同じレベルの診療の質を担保しています。

 大学のある和歌山市は近畿圏の中都市として、都市型救急診療体制が機能していますが、紀伊半島南部や高野山地区など、県内には地理的条件により高次医療機関までのアクセスが困難な地域もあり、その解決のための飛び道具として2003年にドクターヘリが配備されました。本学のドクターヘリは和歌山県全域と奈良県南部・三重県南部の一部地域をカバーしてこの数年、年間400フライト弱の出動件数があることと、全国で7番目という早い時期から運行している実績を評価されて、航空医療学会の研修指定施設となり、新たにドクターヘリを導入する施設のフライトドクター・フライトナースが研修に訪れています。

救急診療のあり方は様々ですが、私たちの救命救急センターは、

 

  1. 集中治療の裏付けに基づく患者管理
  2. 内科系・外科系とも院内各科との協調体制
  3. ドクターヘリにより全県をカバーする病院前診療

 という特徴を持つ、和歌山県立医科大学が他大学に誇れる施設の一つです。救急医療や地域医療・総合診療に興味を持っている先生は、地方にありながら厚生労働省が行っている救命救急センターの充実段階評価で常に上位を維持している私たちのセンターを是非一度見にいらして下さい。古来万葉の時代から受け継がれる歴史と、太平洋の黒潮とともに歓迎します。

                   2011年 高度救命救急センター長/救急集中治療医学講座教授 加藤正哉

 

高度救命救急センター 概要

沿革

1989年 高度集中治療センター 開設
1993年 救急外来室の管理に関して兼務運営
1999年 大学病院移転、救急集中治療部 発足
2000年 救命救急センター 指定
2003年 ドクターヘリコプター 配備
2011年 高度救命救急センター 指定
2012年 救急集中治療医学講座 設置

診療体制

  • Walk-in患者も含め1次〜3次救急傷病者を収容(24時間対応)
  • ドクターヘリコプター基地病院(AM8時〜日没)
  • ER:処置ベッド5床(うち陰圧診察室1床)、オーバーナイトベッド12床
  • ICU:10床 HCU/SCU:15床 専用一般病床:21床

診療スタッフ

  • 救命救急センター常勤専従医師25名前後(うち各科応援医師5名)
  • ER専従後期臨床研修医10名前後
  • 初期臨床研修医15名前後
  • 看護師100〜110名

診療する主な疾患

ショック、CPAOA、急性呼吸不全、急性循環不全、慢性疾患急性転化 などの各種緊急病態
外因性疾患:多発外傷(各臓器/骨軟部脊髄損傷)、重症熱傷、急性中毒、異物・窒息・溺水、熱中症・低体温症・減圧症 など
内因性疾患:重症感染症、脳血管障害、内分泌代謝障害、急性肺障害、急性冠症候群、肝不全、腎不全、重症膵炎、腸管壊死、大量出血(吐下血・喀血・腹腔内/後腹膜出血など)、脊椎・神経筋疾患 など

施設認定

  • 日本救急医学会 救急科専門医指定施設・指導医指定施設
  • 日本集中治療医学会 集中治療専門医研修施設
  • 日本外傷学会 外傷専門医研修施設
  • 日本航空医療学会 認定指定施設

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