和歌山県立医科大学 内科学第一講座は一般内科診療、糖尿病・内分泌代謝内科を専門とする講座です。

和歌山県立医科大学 内科学第一講座

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内分泌疾患とは

恒常性(ホメオスタシス)の維持と内分泌代謝

「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」 これは有名な鴨長明の方丈記の一節です。私たちの体もいつも同じように見えますが、実は常に入れ替わっています。私たちの体には約60兆個もの細胞がありますが、これらの細胞が死んでは生まれを繰り返しています。

このように絶えず入れ替わりながら一定の状態を保っていることを「恒常性(ホメオスタシス)」といいます。ホメオスタシスを保つことこそ、私たちが健康に生きていく条件ですし、逆に病気はホメオスタシスがくずれた状態ということもできます。

さて、ホメオスタシスを保つためにはエネルギーが必要です。そのエネルギーを私たちは食物の栄養素から得ています。それぞれの栄養素をエネルギーにしていくのが「代謝」です。例えば栄養素の糖分の代謝を糖代謝といい、その異常により血糖値が高くなり糖尿病などになります。

また、ホメオスタシスを保つためには体のいろいろな細胞が協調して働く必要があります。みんな自分勝手なことをしていてはまとまりがつきません。全身の細胞が協調して働くためには指令をそれぞれの細胞に届ける必要があります。

さあ、どうやって指令を届けますか? メールしますか? 残念ながら細胞は携帯電話を持っていません。1つは神経です。神経を通じて指令を届けます。もう一つが、内分泌(ホルモン)です。ホルモンは血液の流れに乗って全身の細胞に指令を届けます。

このように、内分泌・代謝はホメオスタシスの維持、すなわち健康の維持に大変重要ですし、体全体に影響します。
私たち和歌山県立医科大学内科学第一内科学講座では内分泌・代謝を極め、患者さんの全身を診る医療を実践しています。

ホルモンとは

皆さんはホルモンと聞くと焼肉のホルモン焼きを思い浮かべるかもしれません。 ホルモン焼きはもともと捨てていた内臓を利用しようとしたもので「ほおるもん(放るもん)」からといわれています。実際のホルモンは放るもんではなく、非常に重要な働きをしています。

ホルモンは上で述べたように私たちの健康を維持するためにいろいろな体の機能を調節する物質です。ホルモンは微量(非常にわずかな量)で働きます。1グラムの1000分の1をミリグラム、100万分の1をマイクログラム、10億分の1をナノグラム、1兆分の1をピコグラムといいますが、ホルモンはナノグラムやピコグラムで働きます。

私たちの体には多くのホルモンがあり、それらの作用はまことに多種多様です。また、ホルモンを作って、血液に放出する(分泌する)臓器を内分泌臓器といいます。内分泌とは体の中に向かって放出する(分泌する)、つまり、血液の中に分泌する場合を言います。これに対して、外分泌は体の外に向かって分泌する場合です。汗、唾液、消化液(胃や腸の中も厳密には体の外になります)などが外分泌です。

内分泌臓器には視床下部、下垂体、甲状腺、副甲状腺、副腎、精巣(男性)、卵巣(女性)、膵臓(ランゲルハンス島)などがあります。
それぞれの内分泌臓器は特有のホルモンを分泌しますが、それらの異常により病気が起こります。

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