※このページは麻酔科のHPを参照しております。詳しくはこちらをご覧下さい。>>麻酔科手術の流れ

麻酔前投薬
 
麻酔が円滑に行われるように、手術室入室前に行う投薬のことで、手術に際して患者様の不安を抑え、鎮静させることにあります。手術室に入ってくる1時間から1時間30分前ぐらいに、飲み薬(錠剤やシロップ)、筋肉注射などを行います。これらの処置の後はのどが渇いたり、少し眠くなったりします。患者様の状態によりこれらの薬は使われないこともありますが、麻酔には問題ありません。
 
手術室入室
 
手術室へは病棟のベッドで移動します。
手術室に到着しますと、お名前を確認させてもらいます。
当病院では、入り口にはベルトコンベアのような機械があります。横になったまま病棟のベッドから手術台のベッドに移ることができます。

乗り換えホール
 
麻酔科担当医、担当看護師と一緒に手術台のベッドで手術室の小部屋へ移動していきます。 室内移動
 
部屋へ到着すると、心電図のシールを貼り、血圧計を巻き、指にもシールを貼ります。点滴の注射も行います。 術中管理の準備
 
準備が整いました、いよいよ麻酔を行います。
 
麻酔導入
 
硬膜外麻酔
硬膜外カテーテルの挿入は脊椎麻酔(脊髄くも膜下麻酔)を行う場合とよく似ています。
硬膜外カテーテル挿入を受ける人は図のようにひざを抱え込み、ネコのように背を丸くしてベッドに寝てください。
背中の皮膚を消毒し、背骨の上に細い針で局所麻酔の注射を行い、充分麻酔を効かせて痛みを感じなくしてから、カテーテルの挿入を行います。
カテーテル挿入に使用する針は背骨のすき間に進めますので、このすき間が大きくなるように背中はできるだけ丸くしてください。針が入りやすくなり、カテーテル挿入は短時間で終了します。
また、局所麻酔のあとはほとんど痛みを感じなくなりますので、硬膜外カテーテルを挿入する際に痛みを感じることはまれです。
カテーテル挿入を行っている間は安全のため、決して動かないでください。
背中の消毒などの準備も含めて15分程度で終了します。
硬膜外麻酔
 
脊椎麻酔(脊髄くも膜下麻酔)
手術台の上で横になり、図のようにひざを抱え込み、ネコのように背を丸くしてベッドに寝てください。
背中の皮膚を消毒し、背骨の上に細い針で局所麻酔の注射を行い、充分麻酔を効かせて痛みを感じなくしてから脊椎麻酔(脊髄くも膜下麻酔)の注射を行います。
注射に使用する針は背骨のすき間に進めますので、このすき間が大きくなるように背中はできるだけ丸くしてください。針が入りやすくなり、短時間で終了します。
注射を行っている間は安全のため、決して動かないでください。
背中の消毒などの準備も含めて15分程度で終了します。
徐々に下半身がしびれてきて感覚が無くなり、足を動かせなくなります。
注射をしてから約15分後に何処まで麻酔が効いているか、効果を確認します。
脊椎麻酔
 硬膜外麻酔・脊椎麻酔注意点
1. ネコのように背中を丸めて下さい。
2. 所要時間は準備も含めて15分程度です。
3. 細い針で局所麻酔の注射をしてから行います。このときだけ少し痛みがありますが、あとは痛みはありません。
4. 注射をしている間は体を動かさないで下さい。
 
全身麻酔
口元にマスクをあてます。酸素が流れてきますので、楽な呼吸をしてください。
点滴のところから静脈麻酔薬が流れてきます。点滴のところがピリピリすることがありますが心配ありません。薬が入るとすぐに眠ってしまいます。
お子様の場合、マスクから酸素と一緒に吸入麻酔薬が流れてきます。すぐに眠ってしまうことはありませんが、徐々に意識がなくなっていきます。
麻酔薬で眠ってしまうと自分で呼吸することができなくなってしまうので、人工呼吸を行います。 通常麻酔薬で眠った後に口を開け、喉を見えるようにして、呼吸をさせる管を入れます。
全身麻酔
 
 麻酔が安定したら手術を開始します。手術中も心電図や血圧をチェックして、全身状態を監視します。
 
手術開始
 
各科の方針に沿って手術開始です。
手術中は、静脈麻酔薬の点滴を行ったり、酸素と一緒に吸入麻酔薬を呼吸してもらったりします。その間は目が覚めることも、痛みを感じることもありません。
手術風景
 
手術・全身麻酔の終了
 
手術が終わり麻酔薬の投与をやめますと、次第に麻酔から覚めてきます。
麻酔から覚めてきますと自分で呼吸ができるようになってきます。
意識が戻ってきて自力で呼吸が十分できるようになると、呼吸をさせる管を抜きます。


※脊椎麻酔(脊髄くも膜下麻酔)の終了
手術が終わったら、下半身がしびれた状態で病棟へ戻ります。完全に麻酔がきれるまで半日程かかるので、手術当日は安静にします。
麻酔の後の合併症として、吐き気、嘔吐や頭痛が出ることがあります。いずれも自然に治りますが、症状が強い場合は薬を使うこともあります。
抜管
  
全身の状態を確認し、病棟に戻ります。
また、心臓手術や全身の状態によっては、手術室で麻酔を覚まさないまま、集中治療室でゆっくり麻酔を覚ますこともあります。
乗り換えホール退室