脳
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意識障害、痙攣発作、麻痺、異常腱反射、等の症状 |
a.脳低酸素血 |
体外循環そのものが非生理的な循環であるため、脳内の血圧が低くなる場合があります。そのため、脳内が酸素不足状態に陥る可能性があります。 |
b.脳浮腫 |
中心静脈圧(CVP)が通常より高い状態で、長期体外循環を続けると脳内血管にも圧がかかり、血管外に水分が逃げてしまうことにより発生する場合があります。 |
c.脳塞栓 |
血栓、空気、組織片、カルシウム、アテローム、等により脳血管が詰まる可能性があります。 |
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肺
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還流後症候群(Post Perfusion lung Syndrome) |
成人呼吸窮迫症候群(ARDS:Adult Respiratory Distress Syndrome)類似の低酸素血症や換気不全がみられます。 |
※ARDSとは以下のことが原因による、心不全に起因しない肺水腫をいいます。 |
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誤嚥 |
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呼吸器感染症 |
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重症肺炎 |
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肺梗塞 |
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溺水 |
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刺激性ガス吸入 |
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肺挫傷 |
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敗血症 |
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急速輸液・輸血等 |
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@. |
体外循環中、肺から血液が帰ってくる左心房の圧を、過剰に高い状態を維持することで肺に水分が漏出したり、肺胞出血などで患者様の肺で十分な換気ができない状態に陥る可能性があります。 |
A. |
酸素を運搬する赤血球が体外循環により、ある程度破壊されます(溶血)。長時間と手術により、過度に溶血してしまった場合、酸素を十分に全身に送れなくなり、低酸素血症などの状態になる可能性があります。 |
B. |
血中蛋白が変性することにより血管が塞がれ、肺胞に血液が流れない状態に陥る可能性があります。 |
C. |
肺動脈及び気管支動脈の血行障害 等 |
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腎
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腎不全 |
人工心肺行なうことで、乏尿・無尿になり、水や電解質のバランスを調整できなくなる場合があります。 |
@. |
過度の希釈による血圧低下(血液粘性の低下による血圧低下) |
A. |
血圧降下させる薬液(血管拡張剤等)・脱血不良などによる還流圧低下 |
B. |
腎血管を含む抹消血管の著しい収縮による腎血流の低下 |
C. |
人工心肺による溶血(原因は下記に記載)でのヘモグロビン等の尿細管への障害 |
D. |
腎不全を起こす可能性のある薬剤大量投与 |
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血 液
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a.溶 血
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@. |
吸引で血液を吸い取る際の擦り潰しによる血球破壊 |
A. |
人工肺・回路内での乱流による血液同士の擦り潰しによる血球破壊 |
B. |
ローラーポンプで血液が通過するチューブを過度に圧迫した場合 |
C. |
送血管による血管内におけるジェット噴射での乱流による血液同士の擦り潰しによる血球破壊 |
D. |
輸血による拒絶反応 |
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※輸血による溶血として、適合試験は行なっていますが、今までに赤血球抗原は250個以上発見されており、ABO血液型とRh(D)型のみ適合させて行なわれている現在の輸血は厳密に言えばほとんどが赤血球不適合輸血です。そのため、非常に稀ですが、抗赤血球抗体が産生されることがあります。
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b.術後出血
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@. |
体外循環を行なうことで人工肺等に血小板が吸着され、血中血小板が低下し、出血しやすくなる可能性があります。 |
A. |
体外循環中は血液を凝固させないためにヘパリンという薬を投与します。終了後にヘパリンを中和させるためにプロタミンという薬を投与します。その際不完全な中和による血液凝固能の低下が起きる可能性があります。 |
B. |
輸血には血液が固まらないようにクエン酸が入っています。クエン酸とは血液凝固に必要なカルシウムを抑える作用があります。そのため、大量輸血の際、凝固能が低下し、出血しやすくなる可能性があります。 |
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c.酸塩基平衡、電解質異常
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@. |
循環不良での組織不足からの乳酸の産生による代謝性アシドーシス |
A. |
人工肺による過剰換気による呼吸性アルカローシス |
B. |
利尿によるナトリウム、カリウム損失 |
C. |
心筋保護液によるカリウム上昇 |
D. |
血液希釈によるカルシウム・マグネシウム等の減少 |
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※アシドーシス:pHが7.35以下になった状態のことをいいます。
中枢神経の活動がが抑制され、pHが7以下になると錯乱・昏睡状態になり、死に至る場合があります。 |
※アルカローシス:pHが7.45以上になった状態のことをいいます。
中枢神経系と末梢神経系が以上興奮するため、刺激に対して過剰に反応するようになります。そのため、神経質・不安・筋痙攣等を引き起こし、死に至る場合があります。 |
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急性大動脈解離
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送血カニューレ挿入部での内膜損傷により起こりうる可能性があります。 |