和歌山県立医科大学 麻酔科学教室
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■麻酔とは

麻酔は大きくわけて全身麻酔と部分麻酔(regional anesthesia)の2種類に分けられます。その他にも目的に合わせて神経ブロックという方法で一時的に局所の麻酔をかけることもあります。


[全身麻酔]
麻酔薬を脳に作用させて、意識をなくし(鎮静)、痛みの感覚をなくし(鎮痛)、手術の妨げにならないように体を動かなくする(不動化)ようにします。この3つの作用により、手術という刺激から患者様を守り、円滑な手術が行えます。



[硬膜外麻酔]

脊椎(背骨)の中の脊髄のすぐ近くにある硬膜外腔と呼ばれる部分に局所麻酔薬を注入し、その神経が支配している体の部分の鎮痛を得る麻酔法です。硬膜外麻酔の最大のメリットは、硬膜外腔に細いカテーテルを留置し、長期間にわたって局所麻酔薬を注入できるという点にあります。このため、慢性疼痛や手術後の鎮痛に頻用されています。注入する局所麻酔薬の量や濃度を調節したり、注入する場所を選択することによって、鎮痛作用の強さや麻酔の効く範囲を変えることも可能です。

術後鎮痛への硬膜外麻酔の応用

腹部の手術を例にとると、手術中は全身麻酔により体全体に対し麻酔がかかっているので、おなかを切っても痛みを感じることはありません。

しかし、手術が終わり、全身麻酔も終了し、目覚めてくるとおなかを切った傷が急に痛み始めます。手術後の強い腹部の創痛は手術後の回復にも悪影響をもたらしますので、可能なかぎり鎮痛することが必要になります。

そこで手術前に硬膜外麻酔用のカテーテル(硬膜外カテーテル)をあらかじめおなかの傷に効くような位置に挿入しておきます。すると、全身麻酔が終了しても、すぐに硬膜外麻酔の局所麻酔薬を硬膜外カテーテルから投与し、麻酔から覚めても傷の痛みを最小限にすることが可能です。手術後の傷がもっとも痛むのは手術終了後から数日なので、この時期に硬膜外麻酔で鎮痛することで、良好な回復が望めます。
脊椎麻酔(脊髄くも膜下麻酔)

腰椎麻酔または下半身麻酔とも呼ばれる麻酔法で、主に足や下腹部などの手術の時に行います。全身麻酔と異なり、下半身にだけ麻酔を効かせるので、意識を無くさないのが特徴です。もちろん、患者様の希望があれば、点滴に軽い眠り薬を入れて、手術が終わるまでウトウト眠れるようにできます。



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